離婚後の結婚指輪・婚約指輪はどうする?|売る・残す・刻印を消す・溶かして作り直すの選び方
離婚後の結婚指輪や婚約指輪は、「もう見たくない」なら売る、「子どもに渡したい」なら保管、「指輪そのものは気に入っている」なら刻印を消すか別の形に作り直す、が分かれ目です。
どれが正しいという答えはありません。指輪に残っている気持ちと、これからも身に着けたいかどうかで決まります。
急いで決める必要もありません。しばらく箱にしまっておき、気持ちが落ち着いてから選ぶ、という順番でも遅くはありません。
4つの選択肢を先に比べる
| 選択肢 | 向く気持ち | 頼む先 |
|---|---|---|
| 売る | 手元に置きたくない・現金にしたい | 貴金属の買取店 |
| 保管する | 子どもに渡す・まだ決められない | 自分で |
| 刻印を消す | 指輪は気に入っていて、そのまま着けたい | 購入店・修理店 |
| 別の形に作り直す | 石や素材は生かし、見た目を変えたい | 購入店・リメイクを受ける工房 |
分かれ目は「指輪への気持ち」と「これからも着けたいか」の2つです。見るのがつらいなら上の2つ、着け続けたいなら下の2つから選びます。
婚約指輪に石が付いている場合、石だけを外してネックレスや普段使いの指輪に移す道もあります。進め方は婚約指輪の石を付け替えるで説明しています。
売る・保管する場合に確かめること
売る場合は、指輪の内側にある品位刻印(K18・Pt900など)と重さが、相談時の手がかりになります。石付きの指輪の石の評価や査定の方法は、買取店によって異なります。
内側に品位刻印が見当たらなくても、偽物とは限りません。刻印がない理由と品位を確かめる先は、刻印のない金のアクセサリーは本物?作り直せる?で説明しています。
- 買取店は複数で比べ、査定に手数料がかかるかを先に聞く
- 石付きは、石だけ外して手元に残す道も含めて考える
- 保管するなら、相手が持っていたもう1本をどうするか(返す・引き取る)も話し合っておく
指輪が誰のものか、財産分与でどう扱うかは事情によって変わります。個別の判断は、弁護士や自治体の法律相談窓口で確かめてください。
刻印を消す場合:購入店か修理店へ
内側の刻印を消すのは、内側を削って磨き直す方法です。別の刻印や模様を重ねて目立たなくする方法もありますが、こちらは消すのではなく隠す加工です。
内側を削るぶん地金が薄くなり、号数がわずかに変わる場合があります。
| 方法 | 向く人 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 削って磨き直す | 消したい | 地金が薄くなる・深い刻印は跡が残ることがある |
| 別の刻印を重ねる | 隠せれば足りる | 元の文字が隠れるかは、重ねる文字の大きさと元の深さを見て判断 |
| 内側に文字以外の模様を入れる | 隠せれば足りる・長い文字 | 模様の分、費用と日数がかかる |
跡が残るかどうかは、刻印の深さ・位置・素材・指輪の厚みを現物で確かめて判断します。まず購入店に聞き、受けてもらえなければ修理店へ持ち込みます。
GEMILYAでは刻印消しやサイズ直しなどの修理は行っていません。修理で直しやすいもの・難しいものの一般論はジュエリー修理・アフターケアの基礎知識にまとめています。
溶かして作り直す場合:元の地金がそのまま使えるとは限らない
金やプラチナを溶かして別の形にすることは、技術的にはできます。ただ、品位が混ざる・溶かすと目減りする・1本では量が足りない、という理由で、工房によっては下取りして新しい地金で作る形を案内します。仕組みは金のアクセサリーを溶かして作り直せる?で詳しく説明しています。
| 残したいもの | 進め方 |
|---|---|
| 石 | 石を外し、新しい枠に留める |
| 地金の価値(金額) | 下取りや買取に回し、新しい地金で作る |
| 元の地金そのもの | 溶かして使えるかを、品物を見て個別に確認する |
| 指輪の形そのもの | 刻印を消して着け続ける(作り直さない) |
石の再利用・地金の換金・元の地金の再使用は別々の話で、組み合わせられる場合もあります。たとえば石を新しい枠に移し、外した枠の地金は買取に回す、という進め方です。
新しく作る形は、結婚指輪に見えない形にする人もいれば、同じ指に着けられる細いリングを選ぶ人もいます。着ける場面を先に決めると形が絞れます。
作り直さない方がよい場合
- 指輪を見るたびにつらい。作り直しても「あの指輪の石・地金」という事実は残るため、売る・手放す方が合う
- 新しいパートナーに贈る、または着けてもらう予定がある。元の指輪の素材を使うことは、相手の気持ちも確かめてから決める
- ブランドの指輪の形をそのまま写して「刻印なしの同じ指輪」にしたい。権利または許諾を確認できる場合に限るため、形は写さず、幅や色をそろえる方向になる
- 費用を抑えたい。オリジナルの形は1個でも原型設計費がかかるため、既製品を買い直す方が安く済むことがある
作り直しは「指輪の素材に、まだ価値や思い入れがある」ときの選択肢です。そうでなければ、売るか保管するかで十分です。形を写せない理由と線引きはブランド品に似たデザインはオーダーできる?にまとめています。
再婚を控えて前の指輪の扱いと新しい結婚指輪を一緒に考えているなら、再婚・死別後の結婚指輪をどうするかで、相手への配慮や新しい1組の決め方を取り上げています。
GEMILYAに頼む場合
GEMILYAで受けるのは「新しい形を1個作る」部分です。買取・刻印消し・サイズ直し・修理は行っていないため、購入店や修理店にご相談ください。
- 新しい形の地金はPt900・K18・K10・SV925から選べます(真鍮・ステンレスも可)
- お手持ちの指輪の地金を溶かして使えるかは、品物を拝見して個別に確認し、可否と費用をご案内します
- 石の持ち込みは、石の状態と仕様を確認して可否と費用をご案内します。天然ダイヤなどの石留めは、石の大きさと留め方を見て判断します
- 費用は、初回だけの原型設計(多くは税込22,000〜44,000円程度)と、1個ごとの製作費に分かれます。製作費は内容を伺ってからご案内します
- チェーンは製造していないため、ペンダントにする場合は既製のチェーンを組み合わせます
起こした3Dデータと原型はGEMILYAで保管し、ご依頼の製作と追加生産以外には使いません。費用の目安と1個からの進め方は特注・小ロット製作をご覧ください。
まとめ
- 見るのがつらいなら売るか保管、着け続けたいなら刻印を消すか作り直す。急いで決めなくてよい
- 刻印消し・サイズ直しは購入店か修理店へ。跡が残るかは刻印の深さや指輪の厚みを現物で確かめる
- 溶かして作り直す場合、元の地金がそのまま使えるとは限らない。石の再利用・地金の換金・地金の再使用は分けて考え、組み合わせることもできる
- 必要な権利または許諾を確認できない形の複製は受けられない。幅や色をそろえた別の形にする
- 誰のものか・財産分与の扱いは、弁護士や法律相談窓口で確かめる
石を生かした新しい形や、着け続けるための細いリングをお考えなら、指輪の写真と残したいものを添えてご相談ください。
この記事の内容で、製作を考えている方へ
参考画像と、作りたい個数をLINEでお送りください。まず1個から作りたい・販売を検討中・贈り物の1個など、今の段階のままご相談いただけます。