金のアクセサリーを溶かして作り直せる?|地金持ち込みの仕組みと注意点
金のアクセサリーを溶かして別の形に作り直すことは、技術的にはできます。ただ実際には、手持ちの金を下取りに出し、その分を新しい地金の代金に充てて作る形になることが多くあります。
理由は3つあります。品位(金の割合)の違う品が混ざること、溶かして加工する途中で目減りすること、持ち込んだ量だけでは足りない、または余ることです。
この記事では、形見や使わなくなった金のアクセサリーを指輪やネックレスに作り直したい方に向けて、溶かす場合と下取りする場合の違いと、どちらを選ぶかの判断の仕方を説明します。
溶かしてそのまま使いにくい3つの理由
知恵袋には、K18のアクセサリーをまとめて溶かし喜平ネックレスにしたい、純金のバーで結婚指輪を作りたい、という相談が並びます。回答の多くは「下取りして作るほうが一般的」というものでした。背景にあるのは次の事情です。
| 理由 | 何が起きるか |
|---|---|
| 品位が混ざる | K18とK10、色の違うK18を一緒に溶かすと、何の金か分からなくなる |
| 余計なものが含まれる | ロウ付けの継ぎ目、メッキ、石、留め具の別の金属が混ざる |
| 目減りする | 溶かす・削る・磨く工程で少しずつ減る |
| 量が合わない | 新しい形に必要な重さと、持ち込んだ重さはまず一致しない |
同じK18でも、金以外に混ぜる金属(割金)の配合で色や硬さが変わります。品位の違いはK18とK10の違いで詳しく説明しています。
純金(K24)のバーをそのまま指輪にできない理由
純金は柔らかく、指輪にすると傷や歪みが出やすい金属です。そのため指輪は、割金を混ぜたK18などで作るのが一般的です。
- 純金のバーをK18にするには、割金を足して配合し直す工程が要る
- 配合し直す作業は、地金を扱う専門の業者が行うことが多い
- 結果として「バーを渡して、K18の地金で作ってもらう」形になりやすい
知恵袋の回答でも、バーを売ってその代金で作るほうが目減りが少ない、という意見がありました。
判断表:思い出を残したいのか、金額を活かしたいのか
まず、作り直す目的を1つに決めます。目的で選ぶ方法が変わります。
| 目的 | 向く方法 |
|---|---|
| 形見の形や手触りを残したい | 溶かさず、元の形を活かしてリメイクする |
| 形見の一部を身に着けたい | 石や一部のパーツだけを新しい品に移す |
| 手持ちの金の価値を新しい品に充てたい | 下取りして、新しい地金で作る |
| 「この金そのもの」で作りたい | 溶かして作り直せるかを、預ける前に店に確認する |
形見の場合、溶かすと元の形には二度と戻せません。溶かす前に、元の形のまま残す方法がないかを一度考えてください。元の形を活かす方法は形見の指輪をリメイクするにまとめています。
「この金で作りたい」ときに店へ確認すること
どうしても手持ちの金そのもので作りたい場合は、預ける前に次を確認します。
- 品位の違う品を一緒に溶かしてよいか、分けるか
- できあがりの品位は何になるか(刻印は何と入るか)
- 目減りはどう扱うか、足りない分・余った分はどうするか
- 石や留め具などの金以外のものは、外して返してもらえるか
- 預けた品の重さを、受け渡しの時点で一緒に記録するか
よくある失敗
| 失敗 | 防ぎ方 |
|---|---|
| 喜平にしたかったが、チェーンは別の作り方だった | チェーンは専用の機械で作るもの。形を決めてから店を選ぶ |
| 溶かした後に、形見の形を残せばよかったと後悔した | 溶かす前に写真と寸法を残し、元の形を活かす案も比べる |
| できた品が思ったより軽かった | 目減りと新しい形に必要な重さを先に聞く |
| 混ぜた結果の品位が分からなかった | 品位の違う品を分けて預ける |
金の相場は日々動きます。下取りの時期と作る時期がずれると、充てられる金額も変わります。相場の動きとの付き合い方は貴金属の値上がりとアクセサリーで説明しています。
気をつけること(ここにまとめます)
- 下取りの条件や、目減りの扱いは店ごとに違います。必ず見積もりの段階で書面で確認してください
- 刻印の品位と中身が合っているかは、見た目では分かりません。古い品や刻印のない品は、品位を調べてから扱いを決めます
- 石が付いたまま溶かすことはできません。石は先に外し、外せるかどうかも店に確認します
GEMILYAに頼む場合
GEMILYAで作る場合は、新しい地金で作る前提でご相談ください。お手持ちの金を溶かして使う方法は、受けられると約束できないため、品物を拝見して個別に確認します。
- 本体の地金は真鍮・SV925・K10・K18・Pt900・ステンレスの6種類
- チェーンは製造していません。ペンダントトップや指輪の本体を作ります
- 形見の石を新しい品に使う場合、石の持ち込みは可能です
- オリジナルの形は、1個でも設計・原型の費用がかかります
金の地金で作るときの考え方は、K18のページにもまとめています。
まとめ
- 金を溶かして作り直すことはできるが、下取りして新しい地金で作る形が多い
- 理由は、品位が混ざる・目減りする・量が合わないの3つ
- 純金のバーは柔らかいため、指輪にはK18などに配合し直す必要がある
- 形見は溶かすと元に戻せない。元の形を活かす方法も比べる
- 「この金で」作りたいなら、品位・目減り・余りの扱いを預ける前に確認する
作り直したい品の写真と、新しく作りたい形のイメージを添えてご相談ください。どの方法が合うかを一緒に整理します。