形見の金の指輪・ネックレスを兄弟姉妹で分ける|小さく作り直す・2本を1つにする考え方
石のない金の形見を兄弟姉妹で分ける方法は、大きく2つに分かれます。元の金そのものを使う方法(そのまま振り分ける・溶かして人数分に作り直す)と、新しい金で記念品を作る方法(売って金額で分ける・その代金で作る)です。
「同じ形見の一部」を全員が持てるのは、元の金そのものを使う方法だけです。金額を公平にしたいだけなら、溶かすと目減りと加工の費用がかさみ、かえって不公平になりやすくなります。
GEMILYAは新しい地金で作る前提で、お手持ちの金を溶かして使えるかは品物を見て個別に確認します。
分け方は4通り。元の金を使うかで分かれる
| 分け方 | 元の金を使うか | 向くとき |
|---|---|---|
| 品をそのまま振り分ける | 使う | 品数と人数が近い |
| 溶かして小さく作り直す | 使う(可否は個別確認) | 全員が一部を身に着けたい |
| 売って金額で分ける | 使わない | 公平さを最優先したい |
| 売った代金で新しい品を作る | 使わない | 形は残したいが、元の金にはこだわらない |
迷ったら、まず「溶かさずに済む方法」から考えます。溶かすと元の形には二度と戻せません。
品が1本しかないなら、1人が受け継ぎ、ほかの人は別の形見や金額を受け取る分け方が現実的です。受け継いだ指輪をネックレスに通して持つ方法もあります。
金属で作り直さないほうがよいケース
次のどれかに当てはまるなら、作り直しは見送ったほうが後悔しません。
- 刻印や内側の文字が思い出の中心になっている(溶かすと消える)
- 品位がはっきりしない、またはメッキ品の可能性がある
- 分けたい人数に対して、金の量が明らかに少ない
- 金額の公平さが目的で、形見としての気持ちは強くない
- サイズが合わないだけで、デザインは気に入っている(サイズ直しは購入店や修理店へ)
刻印や内側の文字が思い出の中心なら、溶かさずに残します。品位は内側の刻印(K18・750など)で見当をつけられます。読み方は品位刻印の意味を参考にしてください。刻印のない古い品は、品位を調べてから扱いを決めます。刻印が見当たらない形見が本物の金かどうか、どこでどう確かめられるかは刻印のない金のアクセサリーは本物?作り直せる?で説明しています。
溶かして分けるときに知っておくこと
元の金を使える場合でも、思いどおりにいかない点が3つあります。
| 注意点 | 何が起きるか | 先にできること |
|---|---|---|
| 品位の混在 | K18とK10を混ぜると品位が変わり、混合後の品位確認・調整が要る | 品位ごとに分けて預ける |
| 目減り | 溶かす・削る・磨くたびに少し減る | 人数で割った重さより軽くなる前提で形を決める |
| 色の違い | 同じK18でも割金で色が違う | 混ぜた色を受け入れるか、1本ずつ使うか決める |
元の金を使える場合の重さの分け方は単純です。元の重さを人数で割り、そこから目減りを引いた分が1人の品に使える上限になります。
小さな品は、薄く作ると曲がりやすくなります。人数が多いなら、1人分は小さなチャームやプレートにし、厚みを残す形が向いています。
溶かす仕組みと、売った代金で新しい地金で作るほうが多い理由は、金のアクセサリーを溶かして作り直せる?で詳しく説明しています。
2本を1つにする(両親の結婚指輪など)
父と母の結婚指輪を1つにまとめたい、という希望も同じ考え方で進みます。確かめることは3つです。
- 2本の品位が同じか。金とプラチナ(K18とPt900など)は金属自体が異なるため、一緒に溶かすのではなく別々の扱いを相談する
- 2本の重さを合わせて、作りたい形に足りるか
- どちらの刻印を残すか、新しい品に刻み直すか
品位や金属が違う2本は、溶かして混ぜる代わりに「2本を並べて1つの品にする」形があります。たとえばプラチナの輪と金の輪を重ねたペンダントにする方法です。
形はそのまま、2本をつなげて1つのトップにする方法も候補になります。元の形を生かす進め方は、形見の指輪をリメイクする記事で石のある指輪を中心に説明しています。
思い出の刻印を残す方法
溶かすと刻印は消えます。残したいなら、溶かす前に次を決めておきます。
- 刻印を写真に撮り、文字と書体を記録する
- 新しい品に同じ文字を刻み直す(レーザー刻印なら細かい文字も入る)
- 刻印のある部分だけを切り出して別の品に組み込めるかは、形によって可否が分かれる
兄弟それぞれの品に、同じ日付や親のイニシャルを刻むと「同じ形見から分けたもの」と分かります。
家族で決めておくこと
形見分けは、作る前の確認と話し合いで後の揉めごとを防げます。
- 売却・加工の前に、誰がその品を所有し、処分を決められるかを確認する。不明な点は弁護士などへ、税の扱いは税理士へ
- 誰がどの品、または何個分を受け取るか
- 溶かす前に、重さと写真を全員で共有する
- 原型設計費や製作費を誰がどう負担するか
売るか作り直すかで迷っているなら、金が高いうちに売る?作り直す?で比べ方を整理しています。
GEMILYAに頼む場合
GEMILYAは新しい地金で作る前提でご案内し、お手持ちの金を溶かして使えるかは品物を拝見して個別に確認します。使えない場合は、他店で売却した代金を製作予算に充てる進め方になります(買取は行っていません)。
- 本体を作れる地金はSV925・K18・K10・Pt900・真鍮・ステンレスの6種
- 同じ形を人数分作る場合、原型は1つで済む。原型設計費は初回のみ・デザインごとで、形の細かさで変わる
- オリジナルの形は1個でも原型設計費(多くは税込22,000〜44,000円程度)がかかり、1個ごとの製作費と地金代は内容を伺ってから案内
- 原型は最終のご発注から6か月お預かりし、あとから1個足すときに使える
1個からの進め方は特注・小ロット製作にまとめています。
まとめ
- 分け方は、元の金を使う(振り分ける・溶かす)か、新しい金で作る(売って分ける・代金で作る)か
- 全員が「同じ形見の一部」を持てるのは、元の金を使う方法だけ。溶かせるかは品物で個別確認
- 品位の違う金を混ぜるなら品位の確認・調整が要る。金とプラチナは別扱い。目減りを見込んで1人分の形を決める
- 刻印は溶かすと消えるため、写真に残して新しい品に刻み直す
- 所有・処分できる人の確認、誰が何を受け取るか、費用の負担を先に決める
形見の写真と、分けたい人数を添えてご相談ください。溶かさずに済む案も含めて、一緒に整理します。
この記事の内容で、製作を考えている方へ
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