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ワックス原型を自分で彫って鋳造に出す|彫る前に決める寸法と送り方
自分で彫ったワックス原型は、鋳造の工程で溶けて流れ出し、手元には戻らない一度きりの型です。そのため、彫り始める前に仕上がりの寸法と、何個作るかを決めておく必要があります。
彫る段階で決めることは3つです。磨きで減る分を見込んだ厚み、リングなら号数、湯口(金属の通り道)を付ける場所です。
この記事は、ワックスで指輪やペンダントを彫り、鋳造を業者に頼みたい個人の方に向けて、彫る前の決めごとと送り方をまとめます。ワックスの硬さの選び方や完成重量の目安は、シルバーアクセサリーの作り方の種類で説明しています。
彫る前に決める寸法
ワックスの形が、ほぼそのまま金属の形になります。ただし鋳造と磨きを経ると、表面がわずかに減り、細部は丸くなります。
| 決めること | 考え方 |
|---|---|
| 仕上がりの大きさ | 完成品の縦・横・厚みをmmで先に決める |
| 厚み | 磨きで減る分を見込み、薄い所を作らない |
| リングの号数 | 内側も磨くので、内径は狙う号数を基準に測りながら彫る |
| 細い線・小さな穴 | 金属が流れきらず欠けやすいので、太めに残す |
| 裏側 | 重さを抑えたいなら裏を彫り込む(裏抜き) |
画面のない手彫りでは、彫りながら何度もノギスで測るのが基本です。号数の考え方はリングサイズの基礎知識にまとめています。
湯口を付ける場所を残す
鋳造では、溶けた金属を流し込む通り道(湯口)をワックスに付けます。湯口を付けた跡は、鋳造後に切って磨きます。
- 目立たない場所に付ける:リングなら内側の下、ペンダントなら裏
- 太い部分に付ける:細い所に付けると金属が流れにくい
- 模様の上を避ける:切った跡を磨くと模様が消える
湯口は依頼先で付けることが多いため、「ここには付けないでほしい」という場所を写真に印を付けて伝えると安心です。
1個か、同じ形を何個も作るか
ワックスを直接鋳造すると、その形は1個しか作れません。同じ形を複数作るなら、進め方が変わります。
| 作りたい数 | 進め方 | 注意すること |
|---|---|---|
| 1個だけ | ワックスをそのまま鋳造する | 失敗するとワックスから彫り直し |
| 数個〜それ以上 | 1個を金属で鋳造し、磨いた金属を原型にしてゴム型を取る | 鋳造と磨きが1回増える |
| 後で増えるかも | 最初の1個を原型として残せるか相談する | 原型の保管期間を確認する |
ゴム型の種類と使い分けは、アクセサリーの「型」の種類と使い分けで詳しく説明しています。
送る前の梱包
ワックスは熱と衝撃に弱い素材です。輸送中の変形や欠けが、そのまま金属の形になります。
- 夏場の車内や日なたに置かない
- 硬い箱に入れ、ワックスが動かないよう柔らかい緩衝材で固定する
- 細い部分に直接テープや紙を巻き付けない
- 発送前に全体と細部を写真に撮り、届いた状態と比べられるようにする
依頼するときの記入例
| 項目 | 記入例(説明用) |
|---|---|
| 原型 | 手彫りのワックス、指輪1点 |
| 狙う号数 | 13号 |
| 素材 | シルバー925 |
| 仕上げ | 外側は鏡面、模様の凹みはいぶし |
| 数量 | 1個(後で同じ形を作る可能性あり) |
| 湯口の希望 | 内側の下。外側の模様の上は避ける |
よくある失敗
- 磨きで減る分を見込まず、薄い所に穴が開いた
- 外側に湯口が付き、模様の一部が磨きで消えた
- 夏に普通便で送り、届いたときには形が歪んでいた
- 1個だけのつもりで直接鋳造し、あとで家族の分が作れなかった
気をつけること(ここにまとめます)
- 自作ワックスをそのまま鋳造に使えるかは、形と状態を見て依頼先が判断します。当社でも受け付けられるかは都度確認するため、発送する前に写真と寸法を送って相談してください。
GEMILYAに頼む場合
- 自作ワックスは、写真と寸法を送って受付可否を確認してから発送する
- 受け付けられない場合も、現物を3Dスキャンしてデータにする方法などを相談できる
- 地金はシルバー925・K18・K10・Pt900・真鍮・ステンレスの6種類で、研磨・いぶし・メッキ・石留めまで同じ窓口で頼める
持ち込みの確認点全体はロストワックス鋳造の依頼で確認できます。
まとめ
- ワックス原型は鋳造で溶けてなくなる一度きりの型
- 磨きで減る分を見込んで厚みを決め、測りながら彫る
- 湯口を付けたくない場所を、写真に印を付けて伝える
- 同じ形を複数作るなら、1個を金属にしてゴム型を取る
- 熱と衝撃に気をつけて梱包し、発送前に相談する
彫ったワックスの写真と寸法がそろったら、無料相談で受付可否から確認できます。