閉店するとき常連へ渡す記念品|店名と営業年を刻んだ小さな札を必要な数だけ作る
長く続けた店を閉めるとき、通ってくれた常連の方に最後の日に何か渡したいと考える店主は少なくありません。金属で残すなら、店名と「開店年〜閉店年」だけを刻んだ小さな札やキーホルダーが、お祝いに見えず、持ち歩いても邪魔になりません。
難しいのは、最終日に誰が来るか読めないなかで数を決めることです。
閉店を決めた店主に向けて、品の選び方と刻む文字、数が読めないときの作り方、間に合わないときの代わりを順に整理します。常連の側から店主へ贈りたい方には、後半に1節を設けています。
お祝いに見えない品を選ぶ
閉店は、店主にとっても客にとっても区切りです。華やかな品より、日常に紛れて残る品の方が受け取りやすくなります。
| 品目 | 向く店 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 真鍮の小さな札 | 居酒屋・バー・喫茶店 | 大きすぎると持ち帰りにくい |
| キーホルダー | 客層が幅広い店 | 留め具は既製の金具を使う |
| しおり | 書店・喫茶店 | 薄すぎると曲がりやすい |
| 栓抜きなど店の道具の形 | 酒場・食堂 | 実用の強さは形を見て判断する |
真鍮は使ううちに色が深くなり、店の思い出と一緒に古びていきます。変色を楽しめる人には真鍮、色を変えたくない人にはステンレスかロジウムメッキのSV925という分け方もあります。
ボトルキープの札を店で使っていたなら、その札を持ち主に返すのも記念になります。札の作り方はボトルキープの名入れタグを店のオリジナルで作るにあります。
刻む文字と、避けたい言葉
刻むのは、店名と営業していた年です。小さな札に入る文字は多くないため、次の順に絞ります。
- 店名(看板の表記のまま)
- 開店年〜閉店年
- 一言(「ありがとうございました」「長い間お世話になりました」など)
閉店の事情は店ごとに違います。惜しまれながらの区切りなら感謝の一言が合い、引退や新しい挑戦を前向きに伝えたいなら「記念」や門出の言葉を選ぶ店主もいます。どんな気持ちで閉めるかを先に決めてから言葉を選ぶと、受け取る側にも伝わりやすくなります。営業年数を「○周年」と書くと開店の周年祝いに見えることがあるため、気になる場合は西暦の幅で表します。
店のロゴを刻む場合は、店主が権利を持っているか、権利者から製作に必要な許諾を得ているかを確かめます。デザイナーに頼んだロゴは、製品に使ってよいかの取り決めを見直します。
数が読めないときの作り方
最終日の人数は、閉店を知らせた時期や天気でも変わります。作りすぎも足りないのも避けたいところです。
- 名前を知っている常連の数を数え、それを最初の発注の目安にする
- 名前を知らない常連も多いなら、店頭で「希望する方」を募って数を確かめる
- 最終日は先着で配るか、名簿や希望の受付で渡すかを、店の雰囲気に合わせて決める
- 当日渡せなかった人には、取り置きや後日の郵送、店の知り合いを通して届ける
- 足りなければ、同じ形で作り足す
当社では、原型を最終のご発注から6か月間お預かりし、その間なら原型の費用をかけずに作り足せます。最初は確実に渡す人数を中心に作り、足りなければ追加するという順番にすると、閉店後の在庫を減らせます。作り足す分の納期と、閉店後にどこで受け取り・受け渡しをするかは、発注の前に確認しておきます。
間に合わないとき、作らない方がよいとき
オリジナルの金属の品は、形を決める期間に加えて、仕様の確定後およそ4週間かかります。閉店まで1か月を切っているなら、無理をしない方が気持ちよく終われます。
- 閉店まで1か月を切っている。店名入りのマッチやコースター、手ぬぐいなど既製品への名入れを、在庫と名入れの納期を確認して選ぶ
- 常連が数人だけ。手紙や、店の器を1つずつ渡す方が気持ちが伝わる
- 閉店の費用がかさみ、記念品に回す余裕がない。最後の一品を振る舞うだけでも十分
- 移転や再開の予定がある。閉店の記念ではなく、新しい店の会員の札として作る方が後で使える
移転先で常連の証を作るなら常連・会員の証を金属で作るの考え方が使えます。
常連の側から店主へ1個贈る場合
閉店の知らせを受けて、通っていた側から店主へ贈りたいという相談もあります。その場合は、常連の有志でまとめて1個の特注にすると、店主の負担になりにくくなります。
| 贈る品の例 | 刻む内容 |
|---|---|
| 卓上の小さなプレート | 店名、開店年〜閉店年、「常連一同」 |
| キーホルダー | 店名と閉店年 |
| 店の看板の形の札 | 店名の文字のみ |
看板のロゴや絵を写す場合は、お客さまが権利を持つか、権利者から製作に必要な許諾を得ている場合に限ります。店主が権利者とは限らず、デザイナーなどほかの人が権利を持つこともあります。内緒で贈りたいなら、店名の文字と年数だけにします。
1個の特注でも、オリジナルの形には原型設計の費用がかかります。人数で割る前提で、早めに有志を集めます。
GEMILYAに頼む場合
GEMILYAでは、店主へ贈る1個の特注から、常連の人数分の小ロットまで製作します。
- 費用は、初回だけの原型設計(多くは税込22,000〜44,000円程度・形の細かさで変わる)、原型の3D出力(初回のみ)、1個ごとの製作費に分かれます
- 常連の人数分のように数量を作る場合は、量産用のゴム型(初回のみ・税込6,000円程度が目安で、仕様により変わります)もかかります
- 1個ごとの製作費は、素材・大きさ・刻印の内容を伺ってからご案内します
- 刻印は1か所税込3,000円程度が目安で、仕様により変わります
- 閉店日と、最初に確実に渡す人数をお知らせください
数量ごとの考え方は特注・小ロット製作に、店のグッズを営業中に作る場合はカフェ・居酒屋・ネイルサロンのオリジナルグッズにまとめています。
まとめ
- 閉店の品は、店名と「開店年〜閉店年」だけを刻んだ控えめな札やキーホルダーが向く
- 一言は、どんな気持ちで閉めるかに合わせて選ぶ。「○周年」は周年祝いに見えることがある
- 最初は確実に渡す人数を中心に作り、足りなければ同じ形で作り足す
- 閉店まで1か月を切っていれば、既製品への名入れや手紙で十分
- 常連の側から贈るなら、有志でまとめて1個の特注にする
閉店日と、渡したい方のおおよその人数を添えて、LINEやフォームから気軽にご相談ください。間に合うかどうかの見通しから、一緒に確かめます。
この記事の内容で、製作を考えている方へ
参考画像と、作りたい個数をLINEでお送りください。まず1個から作りたい・販売を検討中・贈り物の1個など、今の段階のままご相談いただけます。