ペアリングをオーダーメイドで作る|2本の幅・素材・刻印のそろえ方
ペアリングをオーダーで作るときは、2本の「断面の形」をそろえ、幅はそれぞれの手に合わせて変えるのが基本です。幅まで同じにすると、どちらかの指で太すぎたり細すぎたりします。
素材は、毎日着けるならメッキで色を付けたものより、地金の色そのままのシルバー925かK10・K18が向きます。刻印は内側に、2本で言葉を分けて入れる方法がよく選ばれます。
この記事では、記念日や付き合いの節目にペアリングを作りたい方に向けて、2本をそろえる決め方を順に説明します。
2本で「そろえるもの」と「変えてよいもの」
ペアに見えるかどうかは、全部を同じにすることでは決まりません。断面の形と仕上げをそろえれば、幅が違っても1組に見えます。
| 項目 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 断面の形(丸い・平ら) | そろえる | 並べたときの印象を決める |
| 表面の仕上げ | そろえる | 光り方が違うと別物に見える |
| 幅 | 手に合わせて変えてよい | 同じ幅だと細い指で太く見える |
| 素材・色 | 変えてもよい | 好みや肌の色に合わせられる |
| 石 | 片方だけでもよい | 着ける場面の違いに合わせられる |
断面とは、輪を切ったときの切り口の形です。丸い「甲丸」と平らな「平打ち」が代表で、丸いほうが指当たりがやわらかくなります。
シルバーかゴールドか、メッキは避けたほうがよいか
ペアリングでいちばん迷うのが素材です。毎日着けるかどうかで選び方が変わります。
| 素材 | 色の変化 | 向く人 |
|---|---|---|
| SV925(シルバー) | 黒ずむが、磨けば戻る | 気軽に始めたい、太めのデザインにしたい |
| K10 | シルバーより変化は小さい | 金色を長く保ちたい、毎日着けたい |
| K18 | 変化はさらに小さい | 金の色の濃さを重視したい |
| Pt900 | 白い色が地金の色 | 白い色を長く保ちたい |
シルバーに金色のメッキを重ねたリングは、内側や角がこすれて地のシルバーが出てきます。リングは手と一緒に物に当たるため、金色を長く保ちたいなら、メッキではなく金の地金で作るほうが確実です。
メッキの剥がれ方と長持ちさせる設計は、メッキアクセサリーの寿命とケアで説明しています。
2人で素材を変えることもできます。たとえば片方をSV925、もう片方をK10にしても、断面と仕上げがそろっていればペアに見えます。
刻印は内側に、2本で分けて入れる
内側の刻印は、外から見えない分、言葉の自由度が高い場所です。2本を合わせて1つの意味になる入れ方もできます。
- 2人のイニシャルと日付を、2本とも同じに入れる
- 1本目に「前半」、2本目に「後半」の言葉を分けて入れる
- 相手の誕生日を、それぞれのリングに入れる
細いリングや号数の小さいリングは、内側の長さが短くなります。長いメッセージは、細いほうのリングに入る長さから先に決めると2本の文字数がそろいます。
刻印の手法の違いは、アクセサリー刻印の種類にまとめています。
号数と作り方の決まりごと
2本は、当社では1個の特注を2つ作る扱いになります。形や幅が違えば、設計と原型はそれぞれに必要です。
- 号数は2人とも測ってから伝える(推測で決めない)
- 幅の広いほうは、同じ号数でもきつく感じやすい
- 全周に模様や石を入れると、後からのサイズ直しが難しくなる
- 原型の確認までに、2人分の号数を確定させる
オリジナルの形は、1本でも設計・原型の費用がかかります。納期は仕様確定後およそ4週間が目安で、記念日から逆算して相談を始めてください。
ペアリングでよくある失敗
完成してから気づくと直しにくいものばかりです。決める前に一度見直してください。
| 失敗 | 防ぎ方 |
|---|---|
| 相手の号数を推測で決め、入らなかった | 本人に測ってもらうか、普段の指輪の内径を測る |
| 同じ幅で作り、片方が太すぎた | 幅は手に合わせ、断面と仕上げでそろえる |
| 金色メッキの内側が剥げて銀色が出た | 毎日着けるなら金の地金を選ぶ |
| 全周に模様を入れ、サイズを直せなかった | 模様は正面側に集める |
同じ考え方で結婚指輪を作る場合は、プラチナの結婚指輪を自分でデザインするも参考になります。
まとめ
- ペアに見せるには、幅より断面の形と仕上げをそろえる
- 毎日着けるなら、金色はメッキではなく金の地金で作る
- 2人で素材を変えても、断面と仕上げがそろえば1組に見える
- 刻印は内側に、細いほうのリングに入る長さで決める
- 号数は2人とも測り、原型の確認までに確定させる
手描きのイメージと2人の号数、素材の希望をそろえてご相談ください。決まっていない項目があっても、候補を挙げながら一緒に詰めていけます。