関節が太くて指輪が回る・入らない|関節で測り、付け根で回りにくい形を1本作る
関節だけが太い指では、関節を通る号数にすると付け根でくるくる回り、付け根に合わせると関節で止まって入りません。どちらかをあきらめるのではなく、号数は関節を通る大きさに決め、付け根で回りにくい形を選ぶのが基本の考え方です。
手持ちの指輪が回るだけなら、新しく作る前に購入店か修理店に、内側の突起加工やサイズ直しを相談してください。
新しく1本作るのは、内側の形・幅・回転止めを最初から指に合わせたいときです。測り方、形の選び方、開閉する仕組みの順に説明します。
先に決める:直すか、作るか
関節が太いという悩みは、指輪そのものの問題と、指の状態の問題が混ざりやすいところです。作る前に、作らない方がよい場合を除いておきます。
| 状況 | 向く対応 |
|---|---|
| 手持ちの指輪が数号分だけ回る | 購入店・修理店で内側の突起加工やサイズ直しを相談 |
| 既製品の幅広でまっすぐな指輪で気にならない | 既製品で足りる |
| 関節の太さが変わっている途中(腫れ・痛みがある) | 主治医に相談し、落ち着いてから測る |
| 関節と付け根の差が大きく、既製品では回る | 内側の形や回転止めを指に合わせて1本作る |
| 関節を通すのがつらく、毎回の着脱で関節を通したくない | ヒンジ式など、繰り返し開閉できる仕組みを検討する |
リウマチなどで関節が太くなっている場合は、指輪より先に体の状態が優先です。着けてよいか、どの時期に測るかは主治医に確認してください。
手持ちの指輪を直す選択肢の全体は、指輪が入らなくなったらで判断表にしています。以下は、新しく作ると決めたあとの決め方です。
関節と付け根の両方を測る
関節が太い指では、号数を1つ測るだけでは足りません。関節を通る号数と、付け根の号数を別々に測り、その差を設計に使います。
- 関節を通る号数を、朝と夕方にリングゲージで測る(むくみで差が出る)
- 付け根は、固定式のリングゲージでは関節より小さい号数を通せない。細い紙やひもを付け根に巻いて長さを測り、号数に換算する
- 2つの差(関節マイナス付け根)をメモする
- 関節を通る号数は「きついが通る」だけでなく、無理なく外せるかも、販売店などで実物を着けて確かめる
差が小さければ、内側の形や幅の工夫で回りにくくできることが多く、差が大きいほど、回転止めや開閉する仕組みが候補に入ります。
号数の測り方そのものはリングサイズ(号数)の基礎知識にまとめています。差を数字で持っておくと、相談のときに形を決めやすくなります。
付け根で回りにくくする形の選び方
関節を通る号数のまま、付け根で回りにくくする方法を比べます。どれか1つではなく、組み合わせることもあります。
| 方法 | 仕組み | 向く人 |
|---|---|---|
| 内側の一部を平らにする | 丸い穴の一部を平らにし、指の下側に当たる面を作る | 差が小さく、見た目を変えたくない |
| 幅を広げる | 指に触れる面が増えて動きにくくなる | 幅広の指輪が好みに合う |
| 正面を軽くする | 重い石や飾りが下に回るのを抑える | 石や飾りのある指輪にしたい |
| 内側に回転止めの凸を付ける | 内側の下側に小さな山を2つほど作り、付け根で指を押さえる | 差が大きく、まっすぐな指輪にしたい |
内側の一部を平らにする方法は、差が小さいときに向いています。穴の形が真円でなくなるため、関節を通すときに指の向きを合わせる必要があります。
回転止めの凸は、関節を通すときに引っかかりやすい方法でもあります。凸の高さと位置は、関節の形に合わせて決めるため、3Dデータの段階で凸の位置を確認します。試着用の1個を先に作れるかは、費用とあわせてご案内します。
同じ号数でも、回り方は指輪の幅と厚みで変わります。幅は、関節を通るときの当たり方も含めて決めます。内側の面に丸みを付ける内甲丸は抜き差しが楽になる一方、同じ号数でも少しゆるく感じることがあり、その感じ方と指定のしかたは内甲丸(うちこうまる)とはで説明しています。
毎回の着脱で関節を通したくないなら、開閉できる仕組み
関節を通すことそのものがつらい人には、関節を通さずに着ける形があります。ただし、開口型とヒンジ式は役目が違います。
- 開口型:輪の一部を開けた形。号数を合わせるために一度だけ曲げる前提で、何度も開け閉めすると同じ場所が傷む
- ヒンジ式:輪が蝶番で開き、留め金で閉じる。毎回の着脱で開閉する前提の仕組み
毎回の着脱で関節を通したくないなら、候補はヒンジ式です。開口型は「一度合わせたら動かさない」リングで、繰り返し開閉する用途には向きません。開口型の条件と限界はフリーサイズ(開口)のリングをオーダーするで説明しています。
ヒンジ式は、蝶番と留め金という動く部品を本体に組み合わせます。仕様によってはお受けできますが、部品の手配と組み立て、動作の確認が増えるぶん費用がかかります。形を伺って、費用とあわせてご案内します。動く仕組みの考え方は開閉・伸縮・マグネットなど動く仕組みのアクセサリーを特注するにまとめています。
1本作るときに決めること
新しく作る場合は、測った号数と差をもとに、次の項目を決めます。
| 項目 | 記入例(説明用) |
|---|---|
| 関節を通る号数/付け根の号数 | 13号/10号(朝に測定) |
| 選ぶ方法 | 内側に回転止めの凸、まっすぐな形 |
| 幅・厚み | 幅3mmくらい、厚みは普通 |
| 地金 | SV925かK10で相談 |
| 刻印 | 内側に日付(凸と重ならない位置) |
当社では、本体をSV925・K18・K10・Pt900・真鍮・ステンレスの6種で作れます。オリジナルの形は1本でも、原型設計(初回のみ・デザインごと。多くは税込22,000〜44,000円程度で、形の細かさで変わります)と、原型の3D出力(別の費用・初回のみ)がかかります。1本ごとの製作費はこれとは別に、地金・重さ・仕上げで変わるため、内容を伺ってからご案内します。1個からの進め方は特注・小ロット製作をご覧ください。
手持ちの指輪のサイズ直しや内側の加工は、当社ではお受けしていません。修理が向く場合は、購入店か修理店へご相談ください。
まとめ
- 号数は関節を通る大きさで決め、付け根で回りにくい形を選ぶ
- 関節と付け根を朝夕に測り、差を数字で持っておく。付け根は紙やひもを巻いて測る
- 差が小さければ内側を平らにする・幅を広げる、大きければ回転止めの凸を検討する
- 毎回の着脱で関節を通したくないならヒンジ式。開口型は一度合わせたら動かさない形
- 手持ちの指輪が回るだけなら、まず購入店・修理店で加工やサイズ直しを相談する
関節と付け根の号数と、好みの幅をメモにしてご相談ください。差の大きさに合わせて、回りにくい形の候補をご案内します。
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