自分のイラストをアクセサリーにする|著作権の確認と立体にするときの線の太さ
自分のイラストは、金属のアクセサリーにできます。ただし金属では色が出せないため、絵を「線」と「高さ」と「仕上げの違い」に置き換えて表します。
プラ板やレジンは色をそのまま残せる反面、安っぽく見えると感じる方もいます。金属にすると重さと光沢が加わる代わりに、元の絵の描き直しが必要になります。
この記事では、自分で描いた絵をアクセサリーにしたい作家の方に向けて、表し方の選び方と、権利の確認でつまずきやすい点を整理します。
金属でのイラストの表し方は4つ
どれを選ぶかで、元の絵をどこまで描き直すかが変わります。
| 表し方 | 見え方 | 向くイラスト |
|---|---|---|
| 透かし(線画を抜く) | 線だけが残り、すき間から肌が見える | 輪郭のはっきりした線画 |
| 浮き彫り(レリーフ) | 絵が盛り上がり、陰影が出る | 顔や動物など、立体感を出したい絵 |
| シルエット | 外形だけを切り抜く | ポーズや形に特徴がある絵 |
| 刻印 | 平らな面に細い線で描く | 細かい線画、背景のある絵 |
刻印は元の絵にいちばん近く仕上がりますが、平面的な印象になります。重さと立体感を出したいなら、透かしか浮き彫りが向きます。
色の代わりになる仕上げ
金属でも、仕上げを組み合わせれば絵に濃淡を付けられます。
- 鏡面とマット:同じ金属でも光り方が変わり、塗り分けの代わりになる
- いぶし(SV925):凹んだ線を黒く残し、線画らしさが出る
- 部分メッキ:金色と銀色など、場所によって色を分けて見せられる
色数の多いイラストは、どの色を残すかを先に決めておくと描き直しが楽になります。
線が潰れない描き直し方
イラストを縮小すると、線どうしのすき間が埋まります。原寸で印刷して、線が見分けられるかを最初に確かめます。
- 細すぎる線は太くするか、凹みとして彫る線に変える
- 線どうしが近すぎる所は、どちらかを省く
- 目や模様など、本体から浮いた部品は、どこかでつなげる
- 塗り分けていた部分は、高さか仕上げ(鏡面とマット)の違いで分ける
透かしの場合、つながっていない部品は落ちてしまいます。線画の目や口が輪郭から離れていると、形を保てません。
細い線の扱いは、手書き文字のネックレスを作るの「きれいに形になる書き方」も参考になります。
失敗しやすい例
| 失敗 | 起きること | 直し方 |
|---|---|---|
| 原画を縮小しただけで送る | 細部が潰れて別の絵に見える | 原寸で描き直す前提で相談する |
| 色の違いだけで描き分けていた | 金属にすると区別がつかない | 高さや仕上げの違いに置き換える |
| 画像の解像度が低い | 線の位置が読み取れない | 元のデータか、高解像度で書き出す |
画像の準備の仕方は、ロゴの画像しかない場合のデータ準備で説明しています。
権利で確認すること
自分で一から描いたイラストなら、アクセサリーにする相談はそのまま進められます。迷いやすいのは、次のような場合です。
| 状況 | 依頼者側で確認すること |
|---|---|
| 人に描いてもらったイラスト | アクセサリーにして販売してよいか、数量・期間・報酬を描いた人と取り決める |
| 共同で作ったキャラクター | 商品化について、関わった全員の合意があるか |
| 既存の作品のキャラクターを自分で描いた | 元の作品の権利者の許諾があるか |
| 他の作家の絵柄に寄せて描いた | 元の作品と見比べて、写しになっていないか |
人に描いてもらった絵は、描いた時点の約束しだいで使える範囲が変わります。商品化の前に、使い方と報酬を書面で取り決めておくと、あとで揉めにくくなります。
権利の判断は当社ではできません。判断に迷う場合は、専門家にご相談ください。考え方の整理はアクセサリーデザインの権利の基礎にまとめています。
当社でお受けできない例
- 既存の作品のキャラクターを描いたイラストで、権利者の許諾がないもの
- 他の作家の作品を写した、またはなぞったイラスト
- 描いた人との取り決めがなく、販売用に数量で作るもの
1個の特注から販売用の数量まで
まず1個作って、仕上がりを見てから販売用の数を決める進め方もできます。
- 自分用・見本:1個の特注(一点もの)。オリジナルの形は1個でも設計・原型の費用がかかる
- 販売の様子見:2〜99個の小ロット。原型は最終のご発注から6か月お預かり
- 作家として定番にする:同じ原型から追加で作る
まとめ
- 金属では色が出せないため、イラストを線・高さ・仕上げの違いに置き換える
- 表し方は透かし・浮き彫り・シルエット・刻印の4つから選ぶ
- 原寸で印刷し、潰れる線と浮いた部品を描き直す
- 人に描いてもらった絵は、商品化の範囲と報酬を書面で取り決める
- 既存作品のキャラクターや他の作家の絵の写しは、許諾がなければお受けできない
元のイラストと、作りたいアイテム・大きさの希望を添えてご相談ください。どの表し方が絵に合うかからご提案します。