手書き文字のネックレスを作る|筆跡の雰囲気を残す作り方
手書きの文字は、ネックレスの形にできます。大切な人の筆跡や子どもの書いた名前を、筆跡の雰囲気を残して金属にする方法です。
作り方は大きく2つです。文字の形をしたトップ(鋳造)にする方法と、プレートに文字の凹凸を表す方法です。
プレゼント用など1個だけ作る場合は、1個の特注(一点もの)として相談できます。オリジナルの形なので、1個でも原型データの制作費がかかります。
この記事では、2つの違いと、きれいに仕上げるための書き方と準備を紹介します。
2つの作り方の違い
どちらも手書きの雰囲気は残せます。違うのは、文字が形そのものか、プレート上の模様かです。
| 作り方 | 見た目 | 向いている文字 |
|---|---|---|
| 文字の形をしたトップ | 文字の輪郭をもとにした形がトップになる | 名前、短い言葉 |
| プレートに文字の凹凸を表す | プレートの表面に文字が浮き出る・くぼむ | 長めのメッセージ |
文字の形をしたトップでは、離れた文字や点を支えるつながりが必要です。プレートに文字を表す場合は、文字どうしをつなぐ必要はありません。
当社のロストワックス鋳造では、文字の形や凹凸を原型データに組み込んで形にします。完成品の表面に彫る刻印とは別の方法です。刻印の手法の違いはアクセサリー刻印の種類で紹介しています。
きれいに形になる書き方
手書きの線は、金属にしたとき細すぎると折れやすくなります。書くときに次の点を意識すると、仕上がりが安定します。
- 太めのペンで書く: 細いボールペンより、サインペンが向く
- 文字どうしをつなげる: 文字の形をしたトップでは、離れた部分を支えられない
- 小さな点や細い払いを避ける: 金属では再現しにくい
- 何枚か書いて選ぶ: 気に入った1枚を使う
細い線は、原型データを作る段階で少し太らせることがあります。筆跡を完全に写すのではなく、筆跡の雰囲気を残すように整えます。
払い・傾き・文字の間隔など、残したい特徴があれば画像に印を付けて伝えてください。
画像の準備(記入例)
文字は、白い紙に書いて真上から撮影するのがおすすめです。依頼のときは次の項目を添えてください。
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| 文字の内容 | 子どもの名前(ひらがな3文字) |
| 作り方 | 文字の形をしたトップ |
| 仕上がりの横幅 | 2cmくらい |
| 素材 | SV925 |
| チェーン | 手持ちのものに合わせたい |
影や紙のしわが写ると、線の形が読み取りにくくなります。明るい場所で、文字が画面いっぱいに入るように撮りましょう。
素材と仕上げの選び方
素材は、色味や仕上げで検討します。細い部分の強度は、素材だけでなく線の太さ・厚み・つなぎ方も含めて確認します。
- SV925: 白く明るい。いぶしで文字を黒く際立たせられる
- K18・K10: 金の色味。上品な印象になる
- Pt900: 落ち着いた白。長く着ける記念品に
- 真鍮: 金色に近く、経年の変化も楽しめる
ステンレスやチタンの本体は当社では作れません。いぶしの仕上げはいぶし加工のロゴ入りシルバーが参考になります。
チェーンとの組み合わせ
文字の形をしたトップは、両端にチェーンをつなぐ形と、上部に輪を付けて下げる形があります。
- 両端につなぐ: 文字が横一列にきれいに見える
- 上部の輪で下げる: 既製チェーンに通しやすい
当社ではチェーンは製造していないため、既製品と組み合わせます。ネックレス全体の考え方はネックレスの製作ページをご覧ください。
家族分など同じ形を複数作る場合は、同じ原型データから作れます。
文字の大きさと読みやすさ
手書きの文字は、小さくするほど読みにくくなります。文字数は、次の点を見ながら決めましょう。
| 確認項目 | 見ること |
|---|---|
| 文字の複雑さ | 細い線や小さな点が多くないか |
| 仕上がりの寸法 | 実際の大きさで読みやすいか |
| 構造 | 線の厚みと、文字どうしのつながり |
長いメッセージを入れたいときは、文字の形をしたトップより、プレートに表す方法が向いています。
迷ったときは、紙に実際の大きさで文字を書いてみてください。ただし、紙で読めても、金属で作れるかは線の太さや厚みしだいです。
文字物の設計の考え方は、イニシャルネックレスの企画も参考になります。
残された手紙の文字を使うとき
亡くなった家族の手紙やメモの文字を使う場合は、原本を傷めない方法で画像を用意します。次の点に気をつけましょう。
- 原本は送らず、スキャンか写真で渡す
- 文字の一部だけを切り出したいときは、範囲を伝える
- にじみやかすれは、どこまで直すかを相談して決める
かすれた線は、そのままでは金属にしにくいことがあります。雰囲気を残しながら線を整えるため、データの段階で形を一緒に確かめます。
まとめ
- 手書き文字は、文字の形をしたトップか、プレートに文字の凹凸を表す形でネックレスにできる
- 筆跡は完全に写すのではなく、筆跡の雰囲気を残すように線を整える
- 1個の特注(一点もの)でも、原型データの制作費がかかる
- 白い紙に太めのペンで書き、真上から撮った画像を用意する
- 細い部分の強度は線の太さ・厚みで確認し、チェーンは既製品と組み合わせる
プレゼント用の1個でも、販売用に何種類か作りたい場合でも大丈夫です。書いた文字の写真を添えて、LINEかメールフォームからご相談ください。