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薬を入れるペンダント(ピルケース)を作る|開閉・中空の設計

いつ使うか分からない舌下錠などを身に着けて持ち歩くペンダント型のピルケースは、1個から特注できる場合があります。ただし、ふたが開閉する部品が要るため、普通のペンダントより手間と費用がかかります。

先に確かめたいのは、市販のピルケースペンダントで足りるかどうかです。薬を包装から出してよいか、何錠を持ち歩くか、湿気や光に弱いかは薬ごとに違うため、入れ物を決める前に、持ち歩き方を医師か薬剤師に確認してください。

先に決める:市販品で足りるか、作るか

特注が向くのは、市販品の大きさや開け方が本人の手に合わないときです。先に、作らなくて済む場合を外します。

状況 向く対応
市販のピルケースペンダントで大きさと開け方が合う 市販品
薬を包装から出してよいか分からない 先に医師・薬剤師へ
緊急時に周りの人に伝えたいことがある 持病や薬の刻印を検討
開け方・大きさ・見た目を本人や家族に合わせたい 1個の特注

薬の扱いが先で、入れ物は後です。発作時に周りの人へ知らせるための刻印は、持病・薬・血液型を刻むブレスレットで設計を説明しています。

入れる薬から内側の寸法を決める

ピルケースの設計は、薬の寸法から始めます。多くの薬は、湿気や光を避けるため包装(PTPシートやアルミ包装)のまま持ち歩くよう案内されています。

  1. 医師・薬剤師に、どの状態(包装のまま・個包装)で持ち歩くかを確認する
  2. その状態での縦・横・厚みと、持ち歩く数を測る
  3. 内寸は、包装が折れず、中で大きく動かない大きさにする
  4. 内寸に金属の厚みを足したものが外寸になる

内側の寸法が決まると、外側の大きさと重さは自然に決まります。包装のまま入れる前提では、錠剤だけを想定した場合より一回り大きくなります。

金属のケースは、ふたの合わせ目から湿気が入ります。防水・密閉は約束できないため、保管の条件(温度・湿気・光)を満たせるかを薬剤師に確認し、満たせないなら作らない判断にします。

開閉の仕組み:取り出しやすさと落ちにくさを実物で確かめる

ふたの仕組みは、落ちにくさと開けやすさのどちらを取るかで決まります。発作時に自分で開けられるか、家族が開けられるかを基準にします。

仕組み 特徴 確認すること
ねじ式 回して開ける。閉め忘れに気づきやすい 手が震えても回せるか
はめ込み(かぶせ)式 引っ張って開ける 緩んで外れないか
ヒンジ+留め 片手で開けやすい形にできる 留めの強さと繰り返しの耐久
マグネット式 磁石で閉じる 磁石の扱い。心臓の機器を使う方は医師に確認

落ちにくさと開けやすさは、どの仕組みでも実物で確かめる必要があります。試しに開け閉めする見本を先に作れるかは、形を伺って費用とあわせてご案内します。

薬の保管条件を満たせるか、本人が確実に開けられるかを確認できない仕様は、お作りすることをお勧めしません。

ふたやヒンジなど動く部品は、鋳造した本体に既製の部品を組み合わせて作ります。仕様によってはお受けできますが、部品の手配と組み立てが増えるぶん費用がかかります。

考え方は開閉・伸縮・マグネットなど動く仕組みのアクセサリーを特注するにまとめています。写真を入れて見せるロケットとは目的が違うため、ロケットペンダントをオーダーするとは分けて考えます。

素材・形・チェーン

毎日身に着け、肌と服に触れ続ける物です。素材と形は、使う人の生活に合わせます。

  • 素材:SV925は黒ずみが出る。真鍮にメッキは擦れで減る。ステンレスは変色しにくい
  • 内側:薬は包装のまま入れる前提にし、金属に直接触れる持ち歩き方は薬剤師に確認する
  • 形:角のない筒形か小判形にし、服の下で当たっても痛くない大きさにする
  • チェーン:既製のチェーンを組み合わせる。胸元で取り出せる長さにし、服の中に入れるなら少し長めにする

チェーンは当社で製造しておらず、既製品から太さと長さを選びます。長さの決め方はネックレスの長さの決め方をご覧ください。

ふたの外側に名前や「薬入り」の文字を刻むと、倒れたときに周りの人が中身に気づきやすくなります。何を刻むかは、医師や家族と相談して決めてください。

作らない方がよい場合

ペンダント型が合わない人もいます。次に当てはまるなら、別の持ち歩き方を先に検討します。

  • 包装のまま入れると大きくなり、首から下げる大きさに収まらない
  • 本人が開け閉めの動作を安定してできない
  • 落としたことに気づきにくく、ポケットや小物入れの方が確実
  • 服の下で擦れて肌が荒れやすい

その場合は、ピルケースは市販のものを使い、持病や連絡先だけを刻んだブレスレットやタグを作る形もあります。

GEMILYAに頼む場合

本体はSV925・K18・K10・Pt900・真鍮・ステンレスの6種で作れます。ふた・ヒンジ・留めなどの部品とチェーンは既製品を組み合わせます。

  • 原型設計:初回のみ・デザインごと。多くは税込22,000〜44,000円程度で、形の細かさで変わります
  • 原型の3D出力:データ制作とは別の費用で、初回のみ
  • 1個ごとの製作費:素材・重さ・部品の組み立てで変わるため、内容を伺ってからご案内します
  • 刻印:1か所税込3,000円程度が目安で、仕様により変わります

防水・密閉は約束できません。薬の保管条件や開け閉めの確実さを確認できない仕様は、お作りすることをお勧めしません。1個からの進め方は特注・小ロット製作をご覧ください。

まとめ

  • 市販のピルケースペンダントで足りるかを先に確かめる
  • 薬の持ち歩き方と保管の条件は医師・薬剤師に確認し、入れ物は後で決める
  • 内寸は包装のまま入る大きさにする。防水・密閉は約束できない
  • 開閉は、落ちにくさと急いで開けられることを実物で確かめる。部品は既製品の組み合わせ
  • 開け閉めが安定しない人や、保管条件を満たせない薬にはペンダント型は向かない

包装のままの薬の寸法と数、医師・薬剤師から受けた持ち歩き方の指示、希望する開け方を添えてご相談ください。保管条件を満たせない場合は、その旨も率直にお伝えします。

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