永年勤続表彰の記念品を金属で作る|バッジ・ピン・プレートの選び方と毎年の発注
永年勤続表彰の記念品を金属で作るなら、毎年使える共通の形を1つ決め、勤続年数の違いは素材か刻印で表すのが基本です。形を毎年変えると、そのたびに原型から作り直すことになります。
周年記念品のように一度きりではなく、表彰は毎年続きます。1回目の発注で「来年以降も同じものを作れる状態」を整えておくことが、担当者の手間をいちばん減らします。
この記事では、社内表彰を担当する総務・人事の方に向けて、品目の選び方から毎年の発注の回し方までを整理します。
品目は「性別・年代を問わず使える」で選ぶ
受け取る人は年代も服装もさまざまです。身に着ける品か、飾る品かで候補が分かれます。
| 品目 | 向く会社 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 社章型のピン・バッジ | 社章を着ける習慣がある | 裏の留め具と服の生地を確かめる |
| タイピン・カフス | スーツの社員が多い | 着けない人には使い道がない |
| ペンダント・チャーム | 社員の好みが幅広い | 首まわりの好みが分かれやすい |
| 卓上のプレート・メダル | 職場で飾ってもらいたい | 飾る場所の大きさを確かめる |
製法と留め具の選び方は、社章・ピンバッジを鋳造で作るとオリジナルのネクタイピン・カフス製作で詳しく説明しています。
勤続年数の段階は「素材」か「刻印」で分ける
10年・20年・30年と段階がある場合、形を変えずに差を付ける方法が2つあります。
| 分け方 | 例(説明用) | 向く会社 |
|---|---|---|
| 素材で分ける | 10年は真鍮に金色メッキ、20年はSV925、30年はK18 | 年数の重みを素材で示したい |
| 刻印で分ける | 全員同じ素材で、裏に「20」と年数を刻む | 素材をそろえて費用を読みやすくしたい |
同じ形を素材違いで作る進め方は、形によって変わるためご相談ください。刻印で分ける方法は原型を1つで回せるため、毎年の発注が単純になります。
毎年の発注と、原型の保管
表彰は年に1回のことが多く、発注の間隔が空きます。当社では原型を最終のご発注から6か月間お預かりし、その期間内なら原型の費用をかけずに作り足せます。
1年後の発注では、この期間を過ぎます。6か月を過ぎた原型は、処分の前に必ずご連絡し、ご希望があればお返しします。
- 原型を返してもらい、社内で保管しておく
- 数年分の対象者を見込み、名前を入れない状態でまとめて作っておく
- 表彰の時期が決まっている場合は、初回にお伝えいただき扱いを相談する
まとめて作っておき、名前だけ毎年刻む方法なら、表彰ごとの日程も短くなります。ゴム型(ワックスを抜くための型)は使ううちに傷むため、長く使う予定も初回にお知らせください。
名前の確認と日程
名前の誤りは、記念品でいちばん避けたい失敗です。刻む前の確認手順を決めておきます。
- 人事の名簿から、対象者の氏名と勤続年数を出す
- 旧字体や表記の揺れを、本人の署名などで確かめる
- 刻む内容を一覧にして送り、刻む前の最終確認を社内で済ませる
- 表彰式の日から逆算して、仕様を確定させる
1人ずつ名前を変えて刻む進め方は、人数と刻む位置を見てご案内しますので、ご相談ください。
納期は仕様確定後およそ4週間が目安です。社内の承認に時間がかかる場合は、その期間を別に見込みます。
商品券や現金との違い(税の扱い)
記念品の候補として、商品券が挙がることもあります。税の扱いは品物と異なる場合があるため、ここで1か所だけ触れておきます。
国税庁のタックスアンサー(No.2591)では、永年勤続の記念品を課税しなくてよい条件として、次の3つが示されています。
- 勤続年数や地位に照らして、社会一般的にみて相当な金額以内であること
- 勤続年数がおおむね10年以上の人を対象としていること
- 同じ人を2回以上表彰する場合は、前回からおおむね5年以上の間隔があること
記念品に代えて現金や商品券を渡す場合は、その全額が給与として課税されるとされています。自社の制度に当てはめた判断は、税理士にご確認ください。
まとめ
- 毎年使える共通の形を1つ決め、勤続年数は素材か刻印で分ける
- 刻印で分ける方法は、原型を1つで回せて発注が単純になる
- 原型の保管は最終のご発注から6か月。毎年の発注なら返却やまとめての製作を決めておく
- 名前は名簿と本人の署名で確かめ、刻印前の一覧を承認する
- 商品券との税の扱いの違いは、国税庁の案内をもとに税理士に確認する
表彰の段階と毎年の対象人数の見込みを添えてご相談ください。周年記念品として一度きりで作る場合は、周年ノベルティの選び方も参考になります。