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GEMILYA
実務ノウハウ約6分で読めます

廃盤の結婚指輪と同じ形は作れる?|ブランドの指輪を写さずにそろえる作り方

廃盤になったブランドの結婚指輪と「同じ形」は、権利者の許諾がない限り当社ではお作りしていません(個人で使う目的でも、許諾のない複製・改変はお受けしません)。

ただし、同じ形でなくても「対になる1本」は作れます。残った1本に幅・厚み・地金の色・仕上げ・刻印を合わせ、形はブランドのものを写さずにそろえる方法です。

自分でデザインした指輪や、デザインの権利が自分にある指輪なら、残っている材料によっては同じ形で作り直せます。まずは購入店やブランドに聞き、無理だったときに「写さずにそろえる」か「自分の形で作る」かを選びます。

先に購入店・ブランドに聞くこと

廃盤でも、ブランド側に手段が残っていることがあります。問い合わせの前に、聞く項目を決めておきます。

  1. 廃盤の品を1本だけ作れるか(型が残っているブランドもある)
  2. 同じ品のサイズ違いの在庫があるか
  3. サイズ直しや修理で対応できるか
  4. 似た現行品で、幅や仕上げが近いものがあるか

ブランドが1本だけ作ってくれるなら、それが唯一「同じ形」で手に入る方法です。中古市場で同じ品を探す選択もあります。

購入店が閉店している、ブランドが対応していない、中古でも見つからない。この3つがそろったときに、次の「作る」を考えます。

「同じ形」を作れるかは権利と許諾で決まる

作れるかどうかは、その指輪のデザインの権利を誰が持っているか、許諾を得られるかで決まります。当社の受付の線引きは次のとおりです。

指輪の出どころ 同じ形 当社での扱い
ブランドの既製品 権利者の許諾がなければ作れない 写さずにそろえる形で案内
他店で作ったオーダー品 店に確認 デザインの権利が店にあり許諾がなければ作れない
自分でデザインした指輪 作れる 図面・データ・現物から製作
手作り工房で自分で作った指輪 工房に確認 権利の扱いを確認してから
作り手が分からない無名の指輪 現物を見て判断 権利者が分からない場合は写さない

複製・改変をお受けできるのは、お客さまが権利をお持ちのデザインか、権利者から許諾を得ているものに限ります。許諾の範囲は必要に応じて書面で確認させていただきます。「少しだけ変えれば大丈夫」という考え方はとっておらず、好きな要素を抜き出してオリジナルにする方向でご案内します。線引きの考え方はブランド品に似たデザインはオーダーできる?にまとめています。

写さずに「そろえる」1本を作る

ブランドの形が写せなくても、並べたときに対として見える1本は作れます。そろえるのは5つです。

  • 幅と厚み:残った1本を測り、同じ寸法にする
  • 地金の色:同じ地金(Pt900・K18など)で作る
  • 仕上げ:鏡面・つや消しなど、同じ仕上げにする
  • 刻印:書体と並びを、残った1本の内側に合わせる
  • 断面の形:近い丸みにするが、ブランド独自の模様までは写さない

近い見え方を目指しますが、並べて同じに見えることをお約束するものではありません。片方をなくした場合の具体的な進め方は結婚指輪・ペアリングを片方なくしたで、作る前に測る寸法と写真の撮り方まで説明しています。

作り直しの値段の考え方

作り直しの値段は、指輪の形と地金で大きく変わるため、一律の金額はありません。費用の組み立てを知っておくと、見積もりの見方が分かります。

費用 かかり方
原型設計 デザインごとに初回だけ。多くは税込22,000〜44,000円程度(税抜2万〜4万円)。形の細かさで変わる
原型の3D出力 データ制作とは別の費用。初回だけ
鋳造・仕上げなどの製作費 1本ごと。素材・重さ・仕上げで変わるため内容を伺ってから
地金代 重さ × その日の地金相場
刻印 1か所につき税込3,000円程度が目安。仕様によって変わる

2本とも作り直す場合、形が同じなら設計データは1つで済み、製作費と地金代は2本分かかります。号数や幅が違うときは、共通のデータを調整して使えるか、別のデータが要るかで費用が変わります。データの調整と原型の出力は別の工程なので、仕様を見てからご案内します。

同じ幅の既製品で足りるなら、既製品・修理・新しく作る、の条件を並べて比べます。費用の見方は料金と見積もりの出し方にまとめています。

作らない方がよい場合

新しく作る前に、別の方法で済む場合があります。

  • サイズが合わなくなっただけ:サイズ直しで済むことが多い。購入店か修理店へ
  • 傷や変形を直したい:修理の範囲。購入店か修理店へ
  • ブランドの模様やロゴが対の決め手:許諾がなければ写せないため、ブランドの対応か中古に限られる
  • 同じ品がまだ買える:買い直す方が確実に対になる
  • 思い出の指輪そのものを着け続けたい:新しく作っても別の指輪になる

当社はサイズ直しや修理を行っていないため、これらは購入店・修理店へのご相談になります。

廃盤かどうかより、今の結婚指輪のデザインそのものに不満があるなら、購入店への相談・重ねる1本・作り直しの順に考える結婚指輪のデザインが気に入らないときのほうが状況に近いはずです。

自分でデザインした指輪なら、同じ形で作り直せる

自分で描いた、自分で作った、デザインの権利が自分にある。この場合は、残っている材料から同じ形を起こせます。ただし、権利があることと技術的に再現できることは別で、材料ごとに条件があります。

残っているもの 進め方 確認すること
3Dデータ データを確認し、必要な調整をしてから原型に 鋳造に使える形式か、肉厚や縮みの調整が要るか
デザイン画と寸法 画と寸法から3Dデータを起こす 図に無い部分(断面・内側)は新たに決める
現物だけ 3Dスキャンが使えるかを現物で判断 鏡面・細い溝・小さな刻印はスキャンで拾えないことがある
写真だけ 写真から形を起こす 細部は新たに決める。同じ形の保証はできない

写真だけから「同じ形」をお約束することはできません。現物からデータを作る方法はジュエリーの3Dスキャンとはで説明しています。スキャンは権利を確認できる品に限ります。

当社で起こした3D CADデータと原型は、当社で保管して追加生産に使います。お預かりしたデザインやデータは、ご依頼の製作以外には使いません。

GEMILYAに頼む場合

残った1本に合わせてそろえる1本、2本そろえての作り直し、自分のデザインからの再製作を承ります。

  • 複製・改変をお受けできるのは、お客さまが権利をお持ちの製品・デザイン、または権利者から許諾を得ているものに限ります。許諾の範囲は必要に応じて書面で確認します
  • 受けられるか迷う場合は、指輪の写真と出どころをお送りください。受けられる形かどうかを先にお答えします
  • 地金はPt900・K18・K10・SV925から、残った1本に合わせて選べます
  • 納期は仕様確定後およそ4週間が目安で、石の手配や仕様で前後します。使いたい日が決まっているなら、最初の相談で伝えて対応できるかを確認します

指輪の製作全体はリングのページにまとめています。

まとめ

  • ブランドの廃盤の指輪と同じ形は、権利者の許諾がなければ作れない。まず購入店・ブランド・中古を当たる
  • 無理なら、幅・厚み・地金・仕上げ・刻印をそろえた1本を、形を写さずに作る
  • 自分でデザインした指輪なら、データ・図面・現物から作り直せる。再現できる範囲は材料ごとに確認する
  • 値段は原型設計費+原型の出力費+1本ごとの製作費+地金代。既製品・修理・新規製作の条件を比べる
  • サイズ直し・修理で済むなら、購入店か修理店へ

指輪の写真と出どころ、残った1本の寸法を添えてご相談ください。受けられる形かどうかと、そろえる方法を先にお伝えします。

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