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実務ノウハウ約5分で読めます

イヤリングのオーダーメイド製作|ノンホール金具の選び方と本体の設計

イヤリングのオーダーメイドでは、モチーフとなる本体を鋳造で作り、耳に留める金具は既製部品を組み合わせます。金具まで一から作る必要はありません。

金具はねじバネ・クリップ・ノンホール・イヤーカフ型などから選び、本体の重さと形に合わせて決めます。1個の特注(一点もの)でも、ブランドの小ロットでも同じ考え方です。

本体の設計で決めるのは、重さ・金具の取り付け位置・向きの3点です。同じ本体でピアスとイヤリングを両展開する方法も、あわせて整理します。

金具は既製部品から選ぶ

耳に留める金具は、ばねやねじの機構を含む部品です。当社ではこうした機構部品は製造せず、既製部品を仕入れて本体に取り付けます。

金具の種類 留め方 向く本体
ねじバネ式 ねじで締め付け具合を調整し、ばねで挟む 定番の形。多くの本体に合う
クリップ式 ばねの力で挟む 付け外しを簡単にしたいとき
ノンホール 耳たぶを挟む形で、ピアスに近い見た目 小さく軽い本体
イヤーカフ型 耳の縁に引っかける 穴の有無に関係なく着けたいとき

金具の種類によって、本体を取り付ける面の形が変わります。ねじバネ式は金具側に皿や輪があり、ノンホールは細い軸の先に本体を付けます。

金具の候補が決まっていれば、品番や寸法が分かる資料を添えてください。未定なら、本体のサイズと希望の付け心地を伝えれば、候補から相談できます。

重さの上限を先に決める

イヤリングは挟む力で留まるため、ピアスより重さの影響が大きくなります。重いと痛みが出るだけでなく、金具が緩んで落ちる原因になります。

重さは本体の体積と地金で決まります。同じ形でも、真鍮とSV925、K18では重さが変わります。

重さが増える要因 軽くする工夫
本体が大きい 外形を小さくする、または片耳だけモチーフを付ける
厚みがある 裏を肉抜きする(強度が保てる範囲で)
地金が重い 真鍮やSV925で作り、メッキで色を出す
石が多い 石の数や大きさを減らす

肉抜きとは、見えない裏側の金属を削って軽くする設計です。薄くしすぎると鋳造で欠けるため、必要な厚みは残します。

付け心地の考え方はピアス・イヤリングの重さと快適さにまとめています。試作を実際に耳に着けて、時間をおいて痛みが出ないか確かめるのがいちばん確実です。

金具の取り付け位置と向きを決める

本体と金具は、ロウ付け(金属で接合すること)などで固定します。取り付け位置がずれると、着けたときに本体が傾いたり、裏返ったりします。

設計で決める点は次のとおりです。

  • 取り付け面:金具を付ける部分に平らな面を確保する
  • 重心との関係:本体の重心の上に金具が来るようにする
  • 向き:着けたときに正面が前を向くよう、金具の角度を合わせる
  • 高さ:耳たぶから本体がどれだけ下がるかを決める
  • 左右の区別:非対称のモチーフは、左右用を別々に設計する

ノンホールのように軸が細い金具は、本体側に受けとなる部分が必要です。細い接続部は鋳造で欠けやすいため、原型の段階で厚みを確認します。

正面から見て美しいモチーフでも、横から見て金具との段差が大きいと浮いて見えます。原型の確認では、正面だけでなく側面の画像も見てください。

ピアスと同じ本体で両展開する

同じモチーフでピアスとイヤリングの両方を用意すると、購入者の選択肢が広がります。原型を共通にすれば、設計・原型の費用を2種類に分けずに済みます。

展開 共通にする部分 変える部分
ピアス 本体の原型 ポスト(耳に通す軸)を取り付ける
イヤリング 本体の原型 ねじバネなどの金具を取り付ける
ノンホール 本体の原型 軸の先に本体を付ける金具を選ぶ

両展開の前提は、金具を付ける面をどの金具にも合う形にしておくことです。ピアス専用に設計した本体は、イヤリング金具の皿が収まらないことがあります。

ピアスのポストとキャッチの選び方はピアスのポスト・キャッチの種類で確認できます。仕様の全体像はピアス・イヤリングの製作ページにまとめています。

金属アレルギーへの配慮

イヤリングは金具が肌に長く触れるため、素材を気にする購入者が多いアイテムです。ただし、反応の出方は人によって異なります。

  • 本体の地金は、SV925/K18/K10/Pt900/真鍮から選ぶ
  • 金具の素材は既製部品の仕様で決まるため、品番ごとに確認する
  • 「アレルギーが出ない」と断定した表現は避け、素材名を正確に表示する
  • 肌に触れる部分の素材を、商品ページで分けて記載する

素材ごとの一般的な傾向は金属アレルギーとジュエリー素材で解説しています。医学的な判断は専門家に確認してください。

依頼の流れと数え方

イヤリングは片耳用か両耳用かで、必要な個数が変わります。見積もりの依頼では、個数をペアで数えるか片耳で数えるかを明記してください。

  1. 本体の画像かラフ、希望の地金、数量(ペアか片耳か)を送る
  2. 金具の種類と、決まっていれば品番を伝える
  3. 見積もりを承認し、原型(3Dデータ)を確認する
  4. 試作を耳に着けて、重さと向きを確かめる
  5. 承認後に製作・検品して納品

納期は仕様確定後およそ4週間が目安です。金具の入荷や石留めの有無で前後します。

1個の特注でも、オリジナルの形には設計・原型の費用がかかります。見積もりの書き方はピアス・イヤリングOEMの注意点を参考にしてください。

まとめ

  • 本体は鋳造で作り、ねじバネ・クリップ・ノンホールなどの金具は既製部品を使う
  • 重さは挟む力に直結するため、地金と肉抜きで軽くする
  • 金具の取り付け面・重心・向きを原型の段階で決める
  • 本体の原型を共通にすれば、ピアスとイヤリングを両展開できる
  • 金属アレルギーは断定せず、肌に触れる素材を正確に表示する

モチーフの画像と、希望する金具の種類・数量(ペアか片耳か)を無料相談から送っていただくと、重さと取り付け位置の見当から具体的に検討できます。

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