腕時計とブレスレットの重ね付けで傷を減らす|当たりにくい位置・断面・素材の選び方
腕時計に傷を付けたくないなら、ブレスレットは反対の手首に着けるのがいちばん確実です。同じ手首に重ねると、手を動かすたびに金属同士が触れ、時計にもブレスレットにも傷が付くことがあります。
どうしても同じ手首に重ねたい場合は、時計に「触れる回数」と「触れる面」を減らす位置と形を選びます。既製品で見つからなければ、手首と時計に合わせて作る方法もあります。
同じ手首で傷が付く仕組み
傷は、2つのものが擦れたとき、柔らかいほうに付きやすい傾向があります。ただし実際の傷み方は、双方の素材・表面処理・当たる強さや回数で変わります。腕時計とブレスレットの組み合わせでは、次の3か所が当たりやすい場所です。
| 時計の当たる部分 | ブレスレットの当たる部分 | 傷みやすい側の例 |
|---|---|---|
| ケースの側面 | 金属の表面や角 | 鏡面に磨いたケースは、角が当たると擦り傷が目立ちやすい |
| ベルトの金属のコマ | 金属の表面 | 柔らかい地金ならブレスレット |
| ガラスのふち | 石や角 | 石が硬ければ時計のガラス・ふち |
一般に、時計のケースやベルトにはステンレスがよく使われます。SV925やK18は一般にそれより柔らかいため、擦れるとブレスレットの側が傷みやすいことがあります。時計のケースの表面処理によっても変わります。
逆に、ブレスレットに石が付いていると、石が時計のガラスやケースを擦ることがあります。ガラスの種類で傷の付きやすさは違うため、お持ちの時計の取扱説明書やメーカーの案内を確かめてください。石の硬さはモース硬度とはで一覧にしています。
まず考えたい「重ねない」方法
傷を避けることを優先するなら、作る前に次の方法を検討してください。
- ブレスレットを反対の手首に着ける
- 時計を着ける日と、ブレスレットを着ける日を分ける
- 仕事中は時計だけ、休日はブレスレットだけにする
- ブレスレットを革や布のベルトのものにする
高価な時計や、傷をできるだけ付けたくない時計なら、重ね付け自体を避けるのが向いています。ケースの磨き直しは時計の購入店やメーカーの扱いになり、ブレスレット側の形では防ぎきれません。
重ねるなら:当たりにくい位置と大きさ
同じ手首に着けるなら、時計とブレスレットのあいだにすき間を保つことが大切です。
| 決めること | 考え方 |
|---|---|
| 着ける位置 | 時計より手の側か、ひじの側かを先に決める |
| 大きさ | 手首の上で滑って時計まで動きにくい大きさにする |
| 形 | 手首に大きさを合わせたバングルなら、チェーンより位置が安定しやすい。ゆるいバングルは滑って時計に当たる |
| 留め具 | 時計に近い側や手首の内側に来にくい位置にする |
ゆるいチェーンは手を下げたときに時計まで滑り、当たる回数が増えます。測るときは、実際にブレスレットを着けたい位置で手首の周りを測ってください。測り方はバングル・ブレスレットのサイズの決め方にまとめています。
傷とカチカチ音を減らす形と素材
形と素材でも、当たったときの傷み方は変わります。
| 要素 | 向く選び方 |
|---|---|
| 断面 | 角のない丸い断面 |
| 石 | 時計に触れる側に石を置かない |
| 仕上げ | 傷がなじむマットや槌目 |
| 素材 | 金属同士を避けたいなら革や紐と組み合わせる |
カチカチという音は、金属が金属に当たる音です。革や紐を使ったブレスレットで、時計に触れる位置に留め具や飾りの金属パーツが来ない構成なら、金属同士の接触を減らせます。構成の考え方は本革や紐と金属パーツのブレスレットを作るで説明しています。
丸い断面やマット仕上げにしても、傷が付かなくなるわけではありません。付いた傷が目立ちにくくなる、と考えてください。
作らないほうがよい場合
次のような場合は、新しく作るより先に別の方法を選ぶほうが合っています。
- 時計に傷を付けたくない気持ちが強い:反対の手首に着ける
- 手持ちのブレスレットがゆるいだけ:購入店で長さの調整を相談する
- 時計のベルトと同じデザインにしたい:複製・改変をお受けできるのは、お客さまが権利をお持ちの製品・デザイン、または権利者から許諾を得ているものに限ります。許諾の範囲は必要に応じて書面で確認させていただきます
- 体調によって手首がむくみやすい:大きさが合いにくく、まずは調整しやすいチェーンで様子を見る
時計とそろえたい場合も、形を写すのではなく、色や太さの雰囲気を合わせる方向でご提案します。
GEMILYAで作る場合
本体を作れる地金は、SV925・K18・K10・Pt900・真鍮・ステンレスの6種です。お持ちの時計のケースの幅と、着けたい位置を伝えていただければ、データの段階で当たりにくい形を見直してご提案します。
ステンレスのブレスレットは、SV925やK18より自分は傷みにくい傾向があります。ただし時計との傷み方は、双方の素材・表面処理・当たり方で変わり、素材だけで時計を守れるわけではありません。時計を守りたいなら、素材よりも当たりにくい位置と形を軸に、あわせてご相談ください。ブレスレットの作り方全体はブレスレットの製作にまとめています。
- 原型設計:初回のみ・デザインごと。形の細かさで変わり、多くは税込22,000〜44,000円程度
- 原型の3D出力:データ制作とは別の費用で、初回のみ
- 特注品1個の製作費:原型設計費とは別にかかり、素材・メッキ・石の有無などを伺ってからご案内
チェーンは自社で作らず、既製のチェーンを組み合わせます。1個の特注(一点もの)からの進め方はブレスレット・バングルOEMを小ロット1個からをご覧ください。
まとめ
- 時計の傷を避けたいなら、反対の手首に着けるのが確実
- 同じ手首なら、すき間を保ちやすい位置と、滑りにくい大きさを先に決める
- SV925やK18は一般にステンレスより柔らかく、擦れるとブレスレット側が傷みやすいことがある(表面処理や当たり方でも変わる)
- 石は時計に触れる側に置かず、丸い断面とマット仕上げで傷をなじませる
- 金属同士の音や傷を避けたいなら、革や紐との組み合わせも候補
時計の写真と手首の周りの長さを添えてご相談ください。LINEからでもお受けしています。
この記事の内容で、製作を考えている方へ
参考画像と、作りたい個数をLINEでお送りください。まず1個から作りたい・販売を検討中・贈り物の1個など、今の段階のままご相談いただけます。