バングル・ブレスレットのサイズの決め方|内周と開口部の基礎
バングル・ブレスレットのサイズは、型によって決める寸法が違います。基準は次の3通りです。
- チェーン型: 着ける位置の手首実寸にゆとりを足し、全長と留め位置を決める
- クローズドバングル: すぼめた手が通る寸法から内周を決める
- オープンバングル: 縦横の内径と開口幅を別々に決める
リングには「号数」という共通のものさしがあります。一方バングルやブレスレットには、号数ほど統一されたサイズ表記が普及していません。
そのため、どの寸法を基準にするかを作る側が決める必要があります。基準があいまいなまま発注すると、「きつくて入らない」「ゆるくて落ちる」といった失敗が起こります。
サイズを表す4つの用語
腕まわりの商品では、外側ではなく内側の寸法が基準になります。まず用語をそろえましょう。
| 用語 | 意味 | 主に使う場面 |
|---|---|---|
| 内周 | 内側をぐるりと一周した長さ | クローズドバングル・チェーン型の着用時 |
| 全長 | 留め具を含め、端から端まで伸ばした長さ | チェーン型 |
| 内径 | 内側の差し渡しの距離 | バングルの縦横の幅 |
| 開口部 | オープンバングルの開いた部分の幅 | 着脱のしやすさの判断 |
同じ商品でも、内周で言うか内径で言うかで数字は大きく変わります。どの寸法の話をしているかを常に明示するのが、認識違いを防ぐ第一歩です。
チェーン型は、全長と着けたときの内周が一致しないことがあります。留め具の形やアジャスターの留め位置で変わるため、全長と留め位置をセットで記録します。
オープンバングルの「内周」は、開口部を含めるかどうかが売り手によって異なります。数字の食い違いを防ぐには、縦横の内径と開口幅に分けて記録するのが確実です。
バングルは真円ではなく、楕円に近い形も多くあります。その場合は縦と横の内径を分けて考えます。
手首の測り方とゆとりの考え方
サイズの出発点は、想定するお客さまの手首の実寸です。メジャーで、実際に着けたい位置を測ります。
一番細い部分と着けたい位置が離れているなら、両方を測っておきます。
- チェーン型: 着用位置の実寸に、ゆとり分を1〜2cm程度足すのが目安
- チェーン型の補足: チェーンが太いほど内側が狭くなるため、太さに応じてゆとりを調整する
- クローズドバングル: 親指を小指側へ寄せて手をすぼめ、一番大きくなる部分を一周測る
- オープンバングル: 手首の厚み(縦)と幅(横)を測り、内径と開口幅の目安にする
クローズドバングルは、測った数字だけで決めないでください。試作で実際に手を通し、着脱できるかを確かめます。
ゆとりの量は、商品の見せ方で変わります。ぴったり沿わせるか、揺れを楽しむかを先に決めると数字が絞れます。
ゆとりが大きいほど楽に着けられますが、手を下げたときに手の甲側へ落ちて回転します。正面にモチーフがある商品では、回転のしやすさも試作で確認しましょう。
腕の太さは個人差が大きい部分です。特定の「平均値」を前提にせず、想定するお客さま像から逆算してください。
開口部の決め方(オープンバングル)
オープンバングルは、開口部から手首の側面を差し込んで着けます。開口部の幅は、着けやすさと落ちにくさの綱引きです。
- 広い開口部: 着脱が楽。ただし細い手首では外れやすい
- 狭い開口部: 外れにくい。ただし着けるとき手首が痛くなりやすい
- 手首は円ではなく平たい楕円のため、薄い側面の厚みを基準にする
開口部は、着ける人が広げてサイズを調整するための部分ではありません。毎回大きく広げて着ける前提の設計は、金属疲労による変形や破損につながります。
開かずに着けられる開口幅を、試作で必ず確かめてください。
端部の形も着けやすさに影響します。先端に丸みを持たせると、差し込むときの引っかかりと肌当たりがやわらぎます。
たわみ方や変形のしやすさは、素材だけでは決まりません。幅・厚み・断面形状・加工状態でも変わるため、具体的な寸法は試作で確認しましょう。強度の考え方は壊れにくいアクセサリーの設計ポイントもあわせてご覧ください。
サイズ展開の絞り方
サイズを何種類作るかは、在庫と直結する経営判断です。展開ごとの向き不向きを整理します。
| 展開 | 向くケース | 注意点 |
|---|---|---|
| アジャスター付き1種 | チェーン型 | 調整できる範囲を明記する |
| 1サイズのみ | オープンバングル | 開口幅を固定し、合う手首の範囲を明記する |
| 2〜3サイズ | 定番商品・クローズドバングル | 在庫と型代が増える |
「フリーサイズ」と書く場合も、誰にでも合うという意味にはなりません。対応できる手首の範囲を必ず併記しましょう。
小ロットの立ち上げ期は、サイズ数を1つに絞るところから始めるのが現実的です。売れ行きとお客さまの声を見てから、サイズを追加しても遅くありません。
チェーン型ならアジャスターで数cmの幅を吸収できます。バングルは曲げて調整する前提にせず、商品ページに縦横の内径と開口幅を明記してミスマッチを減らします。
サイズ展開と在庫の考え方は、リングの号数展開とも共通します。リングサイズ(号数)の基礎知識が参考になります。
OEMでサイズを伝えるときの整理
仕様の伝え方が具体的なほど、試作の精度が上がります。見積もりや打ち合わせの前に、次を整理しておきましょう。
- 型(チェーン型・オープン・クローズド)とおおよそのデザイン
- 基準にする寸法の種類と数字(チェーン型は全長と留め位置、オープン型は縦横の内径と開口幅)
- 本体の幅と厚み(着け心地と強度に関わる)
- 想定するお客さま像と、ぴったり・ゆったりの方向性
- サイズ展開の数と、アジャスターの有無
仕上がり寸法をどう測るかも、試作前に決めておくと安心です。どこを測った数字かがずれていると、完成品を測り直したときに食い違いが出ます。
- 内径: 内側の縦と横を、それぞれ一番広い位置で測る
- 開口幅: 両端の先端どうしが一番近い部分で測る
- チェーン型: 平らに置き、留め具を含めた長さを測る
整理した内容は、発注仕様シートにそのまま書き込めます。
数字が決めきれない場合は、参考にしたい市販品の実測値を伝える方法もあります。留め具や可動部まで含めた設計の全体像は、ブレスレット・バングルOEMの解説で詳しく扱っています。
対応できる型や素材はブレスレット・バングルのOEMページからも確認できます。
まとめ
- チェーン型は全長と留め位置、バングルは内周・内径・開口幅と、型ごとに基準の寸法を分ける
- 手首は着けたい位置で測り、クローズド型は手が通る一番大きい部分も測る
- オープンバングルは広げて調整せず、開かずに着けられる開口幅を試作で確認する
- 立ち上げ期はサイズ数を絞り、合う手首の範囲を明記する
- OEMでは幅・厚みも含め、どこを測った数字かを明示して伝える
寸法が決めきれない段階でも、発注仕様シートに分かる項目だけ埋めて無料相談からお送りいただければ、試作で一緒に詰めていけます。