アクセサリー制作を個人で依頼|販売前にサンプル1個だけ作る進め方
販売用の商品を検討していて、数量を作る前に仕上がりを確かめたい1個は、サンプルとして依頼できます。販売の時期や数量がまだ決まっていなくても構いません。
個人・法人のどちらからもご相談いただけ、対応内容に差はありません。
費用は、原型データの制作費と1個分の製作費に分かれます。オリジナルの形は1個でも原型データの制作費がかかる点を先に知っておくと、見積もりが読みやすくなります。
この記事では、サンプルで確かめること、費用の考え方、その後に数量を作るときの流れを順に整理します。
サンプル1個から始められる理由
当社ではロストワックス鋳造という方法で製作します。ロウや樹脂の原型を型材で包み、原型を取り除いてできた空洞に金属を流し込む製法です。
大がかりな金属の金型を使わないので、1個からでも作れます。仕組みはロストワックス鋳造とはで詳しく紹介しています。
| 呼び方 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| サンプル(試作) | 販売用の商品を検討中で、数量を作る前に仕上がりを確かめる1個 | 販売前の確認用 |
| 1個の特注(一点もの) | 1個だけで完結する製作 | プレゼントや私用など |
販売を検討中の1個はサンプル、1個だけで完結するものは1個の特注(一点もの)です。どちらに当たるか迷う場合も、そのままご相談いただければ一緒に整理します。
1個でもかかる費用の中身
費用は大きく2つに分かれます。最初に一度だけかかる費用と、1個ごとにかかる費用です。
- 初回だけの費用: 原型データの制作(デザインを3Dデータにする作業)
- 1個ごとの費用: 地金、鋳造、研磨、メッキ、石留め、検品
サンプル1個では、初回だけの費用を1個で背負うことになります。そのため1個あたりで見ると、数量を作るときより高く見えます。
価格は重量・素材・数量・工程の数で動きます。全体の構造は料金の考え方にまとめています。
サンプルで確かめることを先に決める
サンプルは「なんとなく見る」だけだと、次に何を直すかが決まりません。依頼の前に、確かめる項目を書き出しておきましょう。
| 確かめる項目 | 見るポイント | 判断の例 |
|---|---|---|
| 大きさ | 着けたときの存在感 | 写真の印象より小さければ拡大 |
| 重さ | 長時間着けて疲れないか | 重ければ、強度を確認しながら厚みや構造を見直す |
| 色と質感 | 光の下での見え方 | 鏡面かマットかを決める |
| 着け心地 | 引っかかり・当たり | 角を丸くする |
記入例として、ピアスなら「耳たぶに着けて前から見たときの大きさ」を必ず入れます。項目が具体的なほど、修正点を共有しやすくなります。
確認の観点はサンプル確認チェックリストも参考になります。
サンプルのあとに数量を作るとき
サンプルで仕様が固まれば、同じ原型データから数量を作れます。当社では原型データを最終のご発注から6か月保管します。
同じ仕様の追加製作なら、期間内は原型データの制作費が再びかかりません。かかるのは1個ごとの製作費×個数です。
- サイズや形を変える場合は、データの修正が必要になります
- 素材を変える場合は、重さと仕上げの確認をし直します
- 数量で下がるのは、主に初回の費用を個数で割った分です
研磨やメッキなど1個ずつの作業は、数量を増やしても大きくは変わりません。数量ごとの考え方は1個から作れる小ロット製作で確認できます。
依頼するときに伝えること
まだ決まっていないことは未定と書いて大丈夫です。わかっている範囲で、次の項目を伝えてください。
- 作りたいもの(リング・ネックレス・ピアスなど)
- 参考の画像やラフスケッチ
- 希望の素材(SV925・K18・K10・Pt900・真鍮から)
- 販売を考えているか(数量の見込みは未定でも可)
- 予算の感覚と、いつまでに欲しいか
初回のお取引は全額前払いです。金額が大きい場合は、着手金と納品前の残金の2回に分けることもできます。
サンプルのあとの3つの道
サンプルを手に取ったあとの進み方は、大きく3つに分かれます。どれを選んでも、作ったサンプルが無駄になるわけではありません。
| 判断 | 次にすること | 原型データ |
|---|---|---|
| このまま販売する | 数量を決めて見積もりを取る | そのまま使える |
| 直してから販売する | 修正点を伝え、もう一度確かめる | 修正して使う |
| 今回は見送る | 手元の1個を保管・自分用に | 保管期間内なら再開できる |
見送る場合も、6か月の保管期間内なら同じ仕様で再開できます。販売の時期を後ろにずらしたいときにも役立ちます。
まとめ
- 販売や数量が未定でも、サンプル1個から個人で依頼できる
- 1個だけで完結するものは1個の特注(一点もの)として扱う
- オリジナルの形は1個でも原型データの制作費がかかる
- 確かめる項目を事前に表にしておくと、修正点を共有しやすい
- 同じ仕様なら、保管中の原型データで追加製作できる
「サンプルだけ作ってみたい」という段階のままでも構いません。手元の画像を添えて、LINEかメールフォームからお気軽にご相談ください。