コンチョ・ベルトバックルをオリジナルで作る|アパレルブランドの金属パーツ
コンチョやベルトバックルをオリジナルで作るなら、柄より先に「何に、どう留めるか」を決めます。形と厚みは、留め方で決まるからです。
コンチョは革に留める裏の仕組み、バックルはベルトの幅と厚み、締めたときにかかる力がその中身です。
表の柄やロゴは、鋳造で立体的に自由に作れます。一方、ねじやピン(バックルの、穴に差し込む棒)のような機構の部品は既製品を組み合わせる形になり、使えるかは形ごとに確認します。
この記事は、アパレルや革小物のブランドで、金属パーツをオリジナルにしたい方に向けたものです。
コンチョとバックルの役割
どちらも鋳造で作れる金属パーツですが、役割と留め方が違います。
| パーツ | 役割 | 主な留め方 |
|---|---|---|
| コンチョ | 財布・バッグ・ベルトの飾り | 裏のねじ、または紐を通す輪 |
| ベルトバックル(ピン式) | ベルトを締める | 枠+ピン、ベルト側に穴 |
| ベルトバックル(プレート型) | 飾りを兼ねて締める | 裏のフックをベルト穴に掛ける |
バッグのDカンやファスナーの引き手など、別のアイテムの寸法の測り方はバッグ金具・ファスナー引き手をオリジナルで作るで説明しています。
コンチョは裏の留め方から選ぶ
コンチョの裏の形は、付ける物と、付け外しをするかで決めます。
| 留め方 | 向く使い方 | 注意 |
|---|---|---|
| ねじ留め | 財布やベルトに付け、外すこともある | ねじは既製品。規格を先に決める |
| 紐を通す輪(ループ) | 革紐で縫い付ける・結ぶ | 輪の内側の大きさを紐に合わせる |
| かしめ | 外さない前提で固定する | 革の厚みに合わせる |
ねじ留めにするなら、使うねじの規格を原型の前に決めるのが大事です。裏のねじ穴の位置と深さが、ねじに合わせて決まるからです。
裏の輪を本体と一緒に鋳造できるかは、輪の太さと位置を見て確認します。
バックルで先に決める寸法と力
ベルトバックルは、毎日引っぱる力がかかるパーツです。飾りとしてより、道具として寸法を決めます。
- 枠の内側の幅:ベルトの幅に少し余裕を足す
- 枠の内側の高さ:ベルトの厚みと、重なる部分を通せる高さ
- ピンが当たる部分の太さ:細いと締めるたびに曲がる
- 全体の大きさ:当社で原型を一体で出力できるのは90mm角まで
シルバー925は比較的やわらかい金属です。シルバーでバックルを作るなら、枠とピンが当たる部分を太めにすると、曲がりにくくなります。
素材と重さ
当社で本体を作れる地金は、SV925・K18・K10・Pt900・真鍮・ステンレスの6種です。コンチョとバックルでは、主に次の2つが選ばれます。
| 素材 | 向く使い方 | 気をつけること |
|---|---|---|
| SV925 | 上位ライン、ウエスタン調 | 重くなる。黒ずみを味として見せるか決める |
| 真鍮 | 定番品、アンティーク調 | 色が変わる。メッキで色を固定することもできる |
大きなバックルや厚いコンチョは、シルバーで作ると想像より重くなります。財布や薄い革に付けるコンチョは、重さで革が型崩れしないかも確かめます。
ブランドとしてアクセサリーや金属パーツの品目を増やす進め方は、アパレルブランドのアクセサリーラインにまとめています。
記入例:ブランドのコンチョ
説明用の記入例です。
- パーツ:財布用のコンチョ(ブランドロゴ入り)
- 大きさ:直径の希望と、付ける革の厚み
- 裏の留め方:ねじ留め(使うねじの規格を別紙で)
- 素材と仕上げ:SV925、いぶしでロゴの凹みを黒く
- 数量:まず小ロット、定番化したら追加
- 付ける物:自社で縫製する財布。取り付けは自社で行う
よくある失敗
| 失敗 | 防ぎ方 |
|---|---|
| 枠の内側をベルト幅ちょうどで作り、通らない | ベルトの幅と厚みを実物で測って余裕を足す |
| ねじの規格を決めずに作り、既製のねじが合わない | 原型の前にねじを決める |
| 重いコンチョで財布の革がたわんだ | 付ける物と一緒にサンプルで確かめる |
| ピンの当たる部分が細く、曲がった | 力のかかる部分を太くする |
気をつけること(ここにまとめます)
当社が鋳造するのは金属の本体です。ねじ・ピン・バネなど機構部品の手配や、本体への取り付けまで受けるかは、形と数量を見て個別に確認します。強さは形と使い方で変わるため、量産前のサンプルで実際に使って確かめてください。
- 革への取り付けは、ブランド側で行う前提で寸法を決めると進めやすい
- ほかのブランドのロゴや意匠に似せたものは作れない
GEMILYAに頼む場合
- パーツの種類・付ける物・デザイン・数量を送る
- 裏の留め方、素材、仕上げを見積もりで確認する
- 原型(3Dデータ)とサンプルで、寸法と重さを確かめる
- 仕様確定後、およそ4週間で製作・納品
まとめ
- 柄より先に「何に、どう留めるか」を決める
- コンチョは裏の留め方、ねじ留めなら規格を原型の前に
- バックルはベルトの幅と厚み、力のかかる部分の太さで決める
- シルバーは重さとやわらかさ、真鍮は色の変化を前提に選ぶ
付ける物の寸法とデザイン案がそろったらご相談ください。留め方の選び方から一緒に詰められます。