別注アクセサリーの作り方|セレクトショップ・ブランドの別注品を小ロットで
別注アクセサリーは、元のデザインの権利者が許可していれば、工房に頼んで小ロットで作れます。色・素材・刻印のどこを変えるかを決め、元の原型やデータを使えるかを確かめるところから始めます。
元ブランドの許可がないまま、その定番品の形を写して「別注」として作ることはできません。当社でもお受けしていません。
セレクトショップのバイヤーや、アパレル・雑貨ブランドの企画担当の方に向けて、別注の決め方と製作の進め方を順に整理します。
別注品とは何か
アパレルでいう別注品は、ショップがブランドに依頼して作る、そのショップ限定の商品です。形は元の定番品のまま、一部の仕様だけを変えるのが一般的です。
| 言葉 | 誰が誰に頼むか | 変える範囲 |
|---|---|---|
| 別注 | ショップ→ブランド | 色・素材・刻印など一部 |
| コラボ | ブランド同士・作家と | デザインを共同で作る |
| 特注 | 個人・事業者→作り手 | 注文に合わせて作る全般 |
別注の価値は「元のブランドの定番なのに、ここでしか買えない」ことにあります。だからこそ、元ブランドとの合意が別注の前提になります。
個人の注文も含めた言葉の違いは特注アクセサリーとはで整理しています。
最初に確かめる3つのこと
別注は、製作の前に関係者の合意を固めることが仕事の半分です。次の3点を先に確かめます。
- 元デザインの権利者は誰か:ブランド本体か、デザイナー個人か
- 何を変えてよいか:色・素材・刻印・サイズのうち、許可される範囲
- 原型やデータはどこにあるか:ブランドの手元か、元の製作先か
許可は口頭で済ませず、変える範囲・販売する店舗・数量・期間を書面に残しておきます。契約の内容で迷うときは、弁護士などの専門家に確認してください。権利の基本はアクセサリーデザインの著作権と権利にまとめています。
どこを変えるかを決める
別注で変えやすい場所と、変えると手間が増える場所があります。形を変えずに済むほど、元の原型を活かせて日程も短くなります。
| 変える場所 | 手間の目安 | 確認すること |
|---|---|---|
| メッキの色 | 小さい | 色見本で合わせる |
| 素材 | 中くらい | 縮み方の違いでサイズがずれないか |
| 刻印(店名・限定表記) | 小さい | 刻む位置と大きさ |
| 石の色 | 中くらい | 石の手配の方法 |
| 形・大きさ | 大きい | 原型の作り直しが要る |
素材を変える場合は注意が要ります。同じ原型でも、素材によって鋳造後の縮み方が違い、仕上がりの寸法が変わることがあります。考え方は既存商品からバリエーションを展開するで説明しています。
店名や限定の表記を刻む場合は、元ブランドの刻印と並べたときの見え方も決めておきます。
数量と受注生産の組み方
別注は在庫を持つと売れ残りのリスクを抱えます。小ロットで始めるなら、受注生産との組み合わせが向きます。
- 展示会や店頭で見本を見せ、予約で数量を集める
- 締め切りのあとにまとめて発注し、届いた順に発送する
- 指輪など号数のある品は、号数ごとの数を予約で確定させる
予約販売の進め方はアクセサリーの受注生産のやり方を参考にしてください。
数量の呼び方は、2〜99個を小ロット、100〜999個を中ロットとしています。数量が増えると、原型設計など初回だけの費用が1個あたりに分散されます。100個以上などまとまった数量は、単価をご相談いただけます。
工房に頼む場合の分担
別注を当社のような工房に頼む場合、役割は次のように分かれます。
| 担当 | やること |
|---|---|
| ショップ・ブランド | 権利者の許可、変える範囲の決定、販売 |
| 工房 | 原型やデータの確認、製作、検品 |
元の原型やデータをお預かりできる場合は、状態を確認してから進め方をご案内します。データがなく現物だけがある場合は、権利者の許可を確認したうえで、現物から作り直す方法をご相談ください。
納期は仕様確定からおよそ4週間が目安です。元ブランドの確認や監修の期間は含まないため、販売開始日から逆算して上乗せします。
別注にしないほうがよい場合
次のような場合は、別注ではなくオリジナル商品として作るほうが筋がよくなります。
- 元ブランドの許可が取れない:形を写さず、自社のオリジナルとして設計し直す
- 変えたい場所が形そのもの:原型から作り直すなら、実質は新商品になる
- 店名を出したいだけ:既存品の別注より、自社ロゴの金属タグなどのほうが早い
自社の商品として一から作る進め方はアパレルブランドのアクセサリーOEMにまとめています。
まとめ
- 別注は、元ブランドの定番品の一部を変えて店舗限定で作るもの。元の権利者の許可が前提
- 許可の範囲・販売店舗・数量・期間は書面に残す
- 形を変えずに色・刻印・素材で差をつけるほど、元の原型を活かせる
- 小ロットなら、予約で数量を集める受注生産と組み合わせる
- 許可が取れない、形まで変えたい場合はオリジナル商品として作る
アパレル・雑貨ブランドの進め方はアパレル・雑貨ブランドのアクセサリーラインにまとめています。元の現物やデータの状況と変えたい点を添えて、ご相談ください。
この記事の内容で、製作を考えている方へ
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