乳歯を記念に残すジュエリー|銀で形を写し取る方法と、歯そのものを納める方法
乳歯を金属のジュエリーで残す方法として、この記事では「歯の形を写し取って銀などの金属で作る」「歯そのものを小さな中空の部屋に納める」の2つを紹介します。
歯そのものは鋳造の焼成工程に入れず、形を写した鋳造用の模型を別に用意します。鋳造の型は高温で焼くため、歯が傷むからです。
身に着ける予定がないなら、乳歯ケースで保管するだけで足ります。犬や猫の乳歯も、考え方は同じです。
2つの方法と、向く人
| 方法 | 歯はどうなるか | 向く人 |
|---|---|---|
| 形を写して金属で作る | 歯は手元に残る | 歯の形を大きくして見せたい・ピアスなど対にしたい |
| 歯そのものを納める | 中に入り、ふたを閉じれば外からは見えない | 本物を身に着けたい |
| 乳歯ケースで保管 | そのまま | 身に着ける予定がない |
歯そのものは熱に弱いため、焼成する鋳造の工程には入れません。歯を枠と爪で留めて見せる作りも世の中にはありますが、GEMILYAでご案内するのは、写すか納めるかの2つです。
歯の形をそのまま見せるジュエリーは、本人や家族には記念でも、他の人には歯と分からない方が着けやすいことがあります。形を見せるか、普通のペンダントに見える形にするかは、着ける場面で決めます。
形を写して作る:3Dスキャンか型取りか
乳歯は小さく、長さ1cmに満たないものもあります。小さなものほど、写し取りの精度が仕上がりを左右します。
| 写し方 | 向く歯 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 3Dスキャン | 欠けの少ない歯 | 小さく光る面は読み取りにくいことがある |
| 型取り | スキャンで読み取りにくい歯 | 型の材料が歯の隙間に残らないようにする |
どちらにするかは、欠け・割れ・表面の状態を見て決めます。
写し取ったデータは、そのままでは鋳造用の模型になりません。大きさを決め、根の欠けを整え、バチカン(チェーンを通す輪)やピアスのポストを付ける設計が要ります。データにすれば大きさを変えられるため、実物より大きく作って形を見せる、小さく作って並べる、の両方ができます。
スキャンの仕組みと得意・不得意な形はジュエリーの3Dスキャンとはで説明しています。乳歯のような小さなものの写し取りは、仕様を見てご案内します。
依頼の前に決めておくこと。
- 歯をよく洗い、完全に乾かしておく
- どの面を正面にするか(かむ面か、外側か)
- 実物と同じ大きさか、大きくするか
- 1本だけか、複数の歯を並べるか
歯そのものを納める:中空の部屋と封じ方
本物を身に着けたいなら、ペンダントの中に歯の入る部屋を作ります。考え方は、髪や毛を納めるペンダントと同じです。
- 歯の長さ・幅・厚みを測る
- 部屋の内寸を、歯より少し大きい程度に決める
- 残りの壁の厚みが鋳造できる厚みかを設計で確かめる
- 封じ方を決める(ねじ式のふた・栓をはめて接着)
ロウ付けは高温の作業なので、歯を入れたあとに封じる方法としては向きません。開けない前提なら接着、あとで取り出したいならねじ式が候補です。
どちらも、取り出せるか・水に濡れたときの扱い・脱落を防ぐ工夫を仕様で確かめます。ねじ式は機構部品のため、仕様によってはお受けできます。
納める前は、歯を洗って完全に乾かします。金属の部屋は湿気を逃がさないため、乾燥が足りないとにおいの原因になります。部屋の大きさと封じ方の詳しい考え方は遺髪・ペットの毛を納めるペンダントにまとめています。
形見の数珠の珠のように、歯以外の思い出の品を金属で囲んで身に着けたいときは、形見の数珠・切れた数珠の珠を生かすで親玉を枠に納める考え方を説明しています。
犬・猫の乳歯の場合
犬や猫の乳歯は、生後数か月で生え替わります。飲み込んでしまい見つからないことも多いため、見つかった歯は1本から記念にできます。
- 犬歯は細長く、写して作ると小さな牙の形になる。ピアスやチャームに向く
- 奥歯は小さく欠けやすい。納める方法の方が形を保ちやすい
- 飼い主が着けるペンダントと、首輪に付けるタグは分けて考える
- 肉球やシルエット、名前の刻印と組み合わせる
飼い主が身に着けるなら、歯の形を写したチャームに名前と日付の刻印を添える形が、普段使いしやすいです。写真からシルエットを起こす流れはペットのオリジナルアクセサリーを作るで説明しています。
大人の歯・親知らずを残したい場合
抜いた親知らずや大人の歯を残したい、というご相談もあります。考え方は乳歯と同じですが、大人の歯は乳歯より大きく、根も長い点が違います。
| 方法 | 大人の歯での考え方 |
|---|---|
| 形を写して作る | 実物大では大きく重くなりやすいため、縮めて作る |
| 歯そのものを納める | 部屋も本体も大きくなるため、根を含めた寸法を先に測る |
大きさを自由に変えられる「写して作る」方法が、大人の歯では特に使いやすいです。抜いた歯を持ち帰れるかは、抜歯の前に歯科医院へ確かめておくと安心です。どちらの方法が向くかは、歯の大きさと形を伺ってご案内します。
金属で作らない方がよい場合
- 歯を透明な中に入れて見せたい。樹脂の封入はGEMILYAで対応が確定していないため、ご希望があれば仕様を見てご案内する
- 20本すべてを残したい。全部を金属にすると大きく重くなるため、1本を選ぶか、乳歯ケースと組み合わせる
- 急いでいる。写し取りと設計の期間が要るため、すぐに手元に置きたいなら乳歯ケース
- 費用を抑えたい。オリジナルの形は1個でも原型設計費がかかる
金属が向くのは「1本の歯を、長く身に着ける形にしたい」ときです。全部を残す・見せる・急ぐ、のどれかなら、乳歯ケースや既製のロケットの方が合います。
GEMILYAに頼む場合
乳歯の写し取りと、歯を納める中空のある形は、仕様によってはお受けできます。手作業や部品の手配が増えるぶん費用がかかるため、歯の写真と希望の形を伺って、費用とあわせてご案内します。
- 乳歯のような小さな形も、SV925・K18・K10・Pt900・真鍮・ステンレスの6種から選べます
- 費用は、初回だけの原型設計(多くは税込22,000〜44,000円程度)と、1個ごとの製作費に分かれます。写し取りの作業と製作費は、内容を伺ってからご案内します
- 歯を納める作業はお手元で行う想定です。チェーンは製造していないため、既製のチェーンを組み合わせます
- 起こした3Dデータと原型はGEMILYAで保管し、きょうだいやペットの分を同じ形で作り足すときに使います。ご依頼の製作以外には使いません
歯をお預かりする場合の扱い(返す時期など)は、写し取りの方法とあわせてご案内します。1個からの進め方は特注・小ロット製作をご覧ください。
まとめ
- この記事の方法は「形を写して金属で作る」か「歯そのものを納める」の2つ。歯は焼成工程に入れず、写した模型から鋳造する
- 写し取りは3Dスキャンか型取り。データにすれば大きさを変えられる
- 納めるなら、歯の寸法から部屋と壁の厚みを決め、封じ方は接着かねじ式を取り出し・水濡れ・脱落防止とあわせて決める
- 犬・猫の乳歯は1本から。飼い主が着けるならチャームに名前と日付を添える
- 全部残す・見せる・急ぐ、なら乳歯ケースや既製のロケットで足りる
歯の写真(定規を添えて)と、写すか納めるかの希望を添えてご相談ください。
この記事の内容で、製作を考えている方へ
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