オーダーメイドと既製品の品質は違う?|鋳造・仕上げ・検品で比べる
オーダーメイドと既製品の品質は、オーダーか既製品かでは決まりません。指輪やペンダントの多くは、どちらもロストワックス鋳造という同じ製法で作られています。
差が出るのは、製法の違い・仕上げの手のかけ方・検品の基準の3つです。オーダーを選ぶ理由は「品質が上だから」ではなく、「形やサイズを自分に合わせられるから」と考えるほうが、選び方を間違えません。
この記事では、結婚指輪や記念のアクセサリーで、オーダーと既製品のどちらにするか迷っている方に向けて、両方を同じ物差しで比べる方法を説明します。
「既製品は気泡が残る」は本当か
知恵袋には、店で「既製品は気泡が残り、サイズ直しもしにくい」と説明されたが本当か、という質問があります。回答は「差はないと思う。サイズ直しのしやすさはデザインで決まる」というものでした。
- 鋳造でできる小さな穴(巣)は、オーダーでも既製品でも起こり得る
- 巣が表に出ていないかは、仕上げと検品で確かめるもの
- サイズ直しのしやすさは、全周の模様や石の有無で決まる
店の説明で品質の差を言われたら、「どの工程が、どう違うのか」を聞き返すと、中身のある説明かどうかが分かります。
同じ物差しで比べるチェック表
オーダーでも既製品でも、次の項目を見れば品質を比べられます。
| 見る項目 | 確かめ方 |
|---|---|
| 製法 | 鋳造か、鍛造(金属を叩いて締める製法)か |
| 表面の穴・くぼみ | 光にかざして、表面や内側に小さな穴がないか |
| 内側の仕上げ | 指輪の内側の角が丸めてあり、引っかからないか |
| 石留め | 石がぐらつかないか、爪が引っかからないか |
| 刻印 | 品位の刻印が入っているか、文字がつぶれていないか |
| 検品とアフター | 検品の基準と、後からの相談先が決まっているか |
製法による丈夫さの違いは、鍛造と鋳造の違いで説明しています。鋳造で起きやすい不具合と見分け方は、ジュエリー鋳造の不具合にまとめています。
オーダーと既製品で、本当に違うところ
品質の上下ではなく、次の点が違います。
| 項目 | オーダーメイド | 既製品 |
|---|---|---|
| 形・幅・厚み | 自分で決められる | 用意された中から選ぶ |
| 試着 | 完成前は似た品で想像する | 実物をその場で着けられる |
| 届くまで | 設計と製作の時間がかかる | 在庫があればすぐ |
| 見た目の確認 | 3D画像や原型で段階的に確かめる | 完成品をそのまま見られる |
| やり直し | 形を変えるなら原型から作り直す | 別の品を選び直せる |
既製品の強みは「完成品を着けてから選べる」ことです。オーダーの強みは、既製品にない形・幅・刻印にできることです。
判断表:既製品で足りるか、オーダーが要るか
| こんなとき | 向く選び方 |
|---|---|
| 好きな形が既製品にある | 既製品。刻印を足すだけで十分なことが多い |
| 好みの形はあるが、幅や厚みが合わない | オーダー |
| 指が太い・細いなど、号数の展開外 | オーダー |
| 2本で断面をそろえ、幅を変えたい | オーダー |
| 完成品を着けて決めたい | 既製品 |
| 記念日まで時間がない | 既製品 |
オーダーで「イメージと違う」を防ぐ確認の仕方は、オーダーメイドで「イメージと違う」を防ぐで詳しく説明しています。
よくある失敗
| 失敗 | 防ぎ方 |
|---|---|
| 「オーダーのほうが丈夫」と思い込み、細すぎる形にした | 丈夫さは厚みと製法で決まる。細いなら厚みで補う |
| 既製品は品質が低いと考え、合う品を見送った | 同じチェック表で比べる |
| 全周に模様を入れ、サイズ直しができなかった | オーダーでも既製品でも、模様は正面側に集める |
| 検品の基準を聞かずに頼んだ | 表面の穴や刻印をどこまで見るか、先に聞く |
気をつけること(ここにまとめます)
- 製法や仕上げの手のかけ方は、お店や作り手ごとに違う
- この記事の比べ方は、どちらが上かを決めるものではなく、品物ごとに確かめるための物差し
GEMILYAに頼む場合
GEMILYAは、オーダーの1個の特注から数量のある製作まで、ロストワックス鋳造で本体を作ります。鋳造は国内の提携工場に委託し、仕上げなどは自社の工房と国内の協力先で行い、納品前の確認は当社が行います。
- 本体の地金は真鍮・SV925・K10・K18・Pt900・ステンレスの6種類
- 3D画像・原型の段階で形を確かめながら進める
- オリジナルの形は、1個でも設計・原型の費用がかかる
- 検品の考え方は品質と取引条件にまとめています
まとめ
- オーダーと既製品の品質は、オーダーか既製品かでは決まらない
- 品質は、製法・仕上げ・検品の3つで比べる
- 本当に違うのは、形を選べるか、完成品を着けて選べるか
- 好きな形が既製品にあれば、既製品で足りることが多い
- 店の説明で品質差を言われたら、どの工程の違いかを聞く
既製品にない形や幅を作りたい場合は、参考の写真と号数を添えてご相談ください。