OEMの秘密保持契約(NDA)とは|アクセサリーのデザイン流出を防ぐ進め方
秘密保持契約(NDA)は、相手に渡す情報を「目的の外で使わない」「第三者に漏らさない」と取り決める契約です。アクセサリーOEMでは、未発表のデザイン画、3Dデータ、ロゴ、発売時期などが守りたい情報にあたります。
結ぶタイミングは、詳しいデータを送る前が基本です。最初の相談では概要だけを伝え、NDAを結んでから詳細を送ると、流出の機会を減らせます。
GEMILYAでは、NDAを結んでから製作の相談を進めることができます。この記事では、契約で決めておく項目の考え方と、契約以外に自分でできる対策を整理します。契約内容の判断は一般論にとどめますので、個別の条項は弁護士などの専門家に確認してください。
NDAを結ぶタイミング
NDAは、情報を渡す順番とセットで考えると分かりやすくなります。段階にかかわらず、秘密情報を含む資料はNDAの締結後に共有するのが基本です。
| 段階 | 送る情報の目安 | NDA |
|---|---|---|
| 最初の相談 | アイテム・素材・数量・時期の概要 | 秘密情報を含まない概要なら、なくても進められる |
| 見積もりの詳細化 | ラフや寸法の分かる資料 | 必要なら結ぶ |
| 製作の準備 | 3Dデータ・ロゴ・発売計画 | 結んでから送る |
企業の新商品やコラボ企画など、社内で秘密扱いの情報がある場合は、最初の連絡でNDAを希望すると伝えるのが確実です。概要だけでも見積もりの方向性は話せます。
NDAで決めておく主な項目
条項の書き方は契約ごとに違いますが、一般に次のような項目が話題になります。
- 秘密情報の範囲: デザイン画・データ・原型・企画書など、何を秘密とするか
- 使ってよい目的: 見積もりと製作のためだけ、など
- 開示してよい相手: 製作に関わる協力先へ渡す場合の扱い
- 期間: 契約が続く期間と、終了後も守る期間
- 終了時の扱い: 資料の返却や破棄の方法
OEMでは、依頼先が提携工場に製作を任せることがあります。工場への開示をどう扱うかを条項で確かめておくと、後から食い違いが起きにくくなります。
GEMILYAでのNDAの進め方
当社での進め方は、次のとおりです。
- NDAを結んでから、詳細なデザインやデータのやり取りを始められる
- お客さま側でお使いの雛形でも締結できる
- 社内での回覧や書面の確認が必要な場合は、メールフォームからのご連絡が向いている
また、お預かりしたデザインやデータは、ご依頼の製作以外の目的や、ほかの方の製作には使いません。NDAの有無は発注仕様シートにも記入欄があります。
NDAだけでは防げないこと
NDAは、契約した相手との約束です。それ以外の経路まで自動的に守ってくれるものではありません。
| NDAで取り決めやすいこと | NDAだけでは防げないこと |
|---|---|
| 依頼先によるデータの目的外使用 | 発売後に他社が似た商品を出すこと |
| 依頼先から第三者への開示 | 自分のSNSでの先出し |
| 資料の返却・破棄 | 契約していない相手に送った情報 |
発売後のデザインをどう守るかは、意匠や商標など別の制度の話になります。考え方はアクセサリーデザインの権利の基礎と商標登録の記事で整理しています。
説明用の記入例:送る情報を段階で分ける
流出の機会を減らすには、NDAに加えて「何を、いつ、誰に送るか」を決めておくのが有効です。以下は説明用の記入例です。
| 情報 | 送る時期(説明用) | 送り方の工夫 |
|---|---|---|
| アイテムと数量の概要 | 最初の相談 | 文章だけで伝える |
| 雰囲気の分かるラフ | NDAの締結後 | 全体像ではなく一部でもよい |
| 3Dデータ・ロゴの原本 | 依頼先を決めてから | ファイル名に社外秘と入れる |
| 発売日・販売計画 | 製作の準備段階 | 必要な範囲だけ共有する |
相見積もりで複数社に詳細を送ると、それだけ情報が広がります。詳しい資料は依頼先を絞ってから送ると管理しやすくなります。
社内で記録しておくこと
万一のときに経緯を説明できるよう、やり取りの記録を残しておきます。
- どの資料を、いつ、誰に送ったか
- 締結したNDAの控えと、締結した日付
- デザインの制作過程が分かるデータや日付入りのメモ
記録は契約の代わりにはなりませんが、専門家に相談するときの材料になります。依頼先を選ぶ段階での確認点は発注前に確認する契約条件も参考にしてください。
まとめ
- NDAは、渡した情報を目的外に使わない・漏らさないと取り決める契約
- 詳しいデータやロゴは、NDAを結んでから送るのが基本
- 秘密情報の範囲・目的・開示先・期間・終了時の扱いを確認する
- NDAは契約相手との約束で、発売後の模倣やSNSでの先出しまでは防げない
- 条項の判断は、弁護士などの専門家に確認する
NDAを結んでから相談を始めたい場合は、その旨を添えてお問い合わせフォームからご連絡ください。