ジュエリーのメッキ種類一覧|色・下地・耐久性の選び方
ジュエリーのメッキは、大きく金色系と銀色〜黒系に分かれます。金色系はK24・K23・K18・青金・ピンクゴールド、銀色〜黒系はロジウム・ブラックロジウム・ルテニウムが代表的です。
ただし同じ「ゴールドカラー」でも、下地や色見本、磨き方で見え方が変わります。耐久性も加工名だけでは決まらないため、確認する要素を分けて仕様を考えましょう。
メッキの役割を理解する
メッキは、母材の表面へ別の金属層を形成する加工です。色を整えるほか、表面の性質を調整する目的でも使われます。母材と表面処理を分けて考えることが基本です。
| 確認する要素 | 具体例 | 商品への影響 |
|---|---|---|
| 母材 | SV925・真鍮 | 重量・加工・下地 |
| 表面の色 | 金色系・銀色系 | ブランドの印象 |
| 下地処理 | 研磨・中間層 | 平滑さ・仕上がり |
| 使用環境 | 肌・衣服・水分との接触 | 摩耗や変色の進み方 |
| 手入れ | 拭き取り・保管 | 使用後の状態 |
同じメッキ仕様でも、凹凸の多い形と平らな形では光の反射が異なります。素材だけの小片ではなく、可能なら商品形状に近い試作で色を見ます。
母材選びについてはシルバー925の特徴と真鍮の特徴も参考にしてください。
主なメッキの種類と色
GEMILYAで対応しているメッキは、次の8種類です。色の傾向は一般的な目安で、下地や仕上げによって見え方は変わります。
| 種類 | 色の傾向 | 検討される場面の例 |
|---|---|---|
| K24 | 濃く鮮やかな黄金色 | はっきりした金色にしたい |
| K23 | K24に近い黄金色 | 金色系の定番として検討 |
| K18 | 落ち着いた黄金色 | K18地金に近い色味にしたい |
| 青金 | 緑みを帯びた淡い金色 | 控えめで柔らかい金色にしたい |
| ピンクゴールド | 赤みのある金色 | 温かみのある色にしたい |
| ロジウム | 白く明るい銀色 | 銀色系を明るく見せたい |
| ブラックロジウム | 黒みのあるグレー | 引き締まった暗い色にしたい |
| ルテニウム | 暗いグレー系 | 落ち着いたダーク系にしたい |
メッキはシルバー925だけでなく、真鍮にもかけられます。一部だけ色を変える部分メッキにも対応しています。
部分メッキを希望する場合は、次の点を図や画像で指定すると認識がずれにくくなります。
- メッキをかける範囲(面・パーツ単位)
- 色の境界線をどこに置くか
- メッキしない部分の仕上げ(鏡面・いぶしなど)
- 石留めや組み立て部品との位置関係
色名だけで決めない
ゴールド、ピンク系、ロジウム系などの呼び方は、希望を伝える入口になります。しかし、名称だけで色が完全に一致するとは限りません。
- 黄み、赤み、白さの希望を言葉と画像で伝える
- ブランド内の既存商品があれば比較対象にする
- 鏡面かマットかを同時に決める
- 石やチェーンなど隣接パーツとの色差を見る
- 自然光と室内照明の両方で確認する
金色系は、色の濃さや赤みで印象が変わります。銀色系も、明るさや反射の見え方に違いが出ます。
ウェブ上の画像は、画面設定や撮影環境で色が変わります。最終判断は現物見本で行います。
表面の反射を変える方法はジュエリー表面仕上げの解説で詳しく紹介しています。
耐久性を左右する条件
「何年もちますか」という質問に、商品を見ずに一つの期間で答えることはできません。摩耗の進み方は、形、使い方、手入れなどで変わります。接触が集中する場所を先に想定しましょう。
| 条件 | 起こりやすいこと |
|---|---|
| リングの手のひら側 | 机や物との摩擦が多い |
| チェーンと丸カン | 部品同士がこすれる |
| バングルの端部 | 着け外しで触れやすい |
| 凸部や角 | 接触が集中しやすい |
| 汗や化粧品が残る部分 | 表面状態が変わりやすい |
使用環境とは別に、メッキ自体の仕様も確認します。見積もりや試作の段階で、次の項目をそろえて相談すると判断しやすくなります。
- メッキの種類
- 膜厚(メッキ層の厚さ)
- 下地処理の内容
- 母材(シルバー925・真鍮など)
- 商品の形状と摩耗しやすい部分
膜厚をどこまで指定できるか、どう確認するかは仕様ごとに異なるため、個別に確認します。厚さだけで一律の寿命が決まるわけではない点にも注意してください。
デザイン段階で摩耗しやすい部分を把握し、必要なら形や仕上げを見直します。
購入者へは、研磨剤を含まない柔らかい布で拭くなど、採用したメッキ仕様に合う手入れ方法を案内します。ほかの製品と接触しないように保管することも伝えましょう。
試作で確認するポイント
色見本が承認できても、商品全体の見え方は別に確認します。色、外観、使用時の接触を順に見ると判断しやすくなります。
- 希望色と現物を同じ照明で比較する
- 正面、側面、凹部の色差を見る
- ピンホールや色むらがないか確認する
- 組み立て部品との色のつながりを見る
- 着け外しで接触する箇所を洗い出す
- 承認した試作を基準として記録する
量産後の検品では、どの程度の色差を許容するかも決めます。写真だけでは判断が難しい場合、承認サンプルを基準にすると認識をそろえやすくなります。
承認後は、次の内容を同じ仕様書にまとめて残します。
- 基準サンプル(承認した試作)
- メッキの種類と対象範囲
- 下地と表面仕上げ
- 許容する色差の考え方
記入項目は発注仕様シートを、試作から量産までの進め方は品質と進め方を参考にしてください。
素材や表面処理に関する表示は、実際の仕様を確認して作成します。肌への反応には個人差があるため、根拠なく安全性を断定しないことも重要です。
見積もりで伝える情報
見積もり時に「金色メッキ」とだけ伝えるより、完成イメージと使用条件を添えると提案しやすくなります。決定事項と相談事項を分けて共有します。
- 母材と商品形状
- 希望するメッキの種類と部分メッキの範囲
- 希望する色と比較用の画像・現物
- 鏡面、マットなどの表面仕上げ
- 石やチェーンなど組み合わせる部品
- 使用場面と肌に触れる範囲
- 試作数、予定数量、希望時期
仕様によって工程や費用は変わります。見積書では、メッキの範囲、試作、研磨、組み立て、再加工の扱いなど、どこまで含まれるかを確認してください。
費用が決まる仕組みは料金の考え方で解説しています。
まとめ
- メッキは金色系(K24・K23・K18・青金・ピンクゴールド)と銀色〜黒系(ロジウム・ブラックロジウム・ルテニウム)に分かれる
- 母材、下地、色、仕上げを組み合わせて考え、部分メッキは範囲と境界を図で指定する
- 色名だけで決めず、現物見本を基準に確認する
- 耐久性は膜厚や下地に加え、形状、接触、使い方、手入れでも変わる
- 承認した試作と仕様は同じ仕様書に記録する