アクセサリーパーツの名前一覧|丸カン・Cカンの違いと役割
パーツ同士をつなぐ輪は「カン」、飾りを下げる針金は「ピン」、ペンダントトップをチェーンに通す金具は「バチカン」と呼びます。
丸カンとCカンの違いは輪の形です。丸カンは円形、Cカンは細長い楕円形で、どちらも切れ目があります。
名前を知らないまま打ち合わせに入ると、直したい箇所をうまく指させません。「あの輪っかの部分」では、どの輪のことか伝わらないためです。
形から名前を探す早見表
名前が分からないときは、まず見た目の特徴から当てはめてみてください。切れ目の有無と、輪か軸かを見ると絞り込めます。
| 見た目の特徴 | 名前 | 主な使い道 |
|---|---|---|
| 切れ目のある円形の輪 | 丸カン | パーツ同士をつなぐ |
| 切れ目のある細長い楕円の輪 | Cカン | チェーン端などをつなぐ |
| 針金を二重に巻いた輪 | 二重カン | 外れにくくしたい接続 |
| 片端に平らな頭がある針金 | Tピン | 下がり飾りの最下段 |
| 片端に輪がある針金 | 9ピン | 飾りを縦に連結する |
| トップ上部に付き、チェーンを通す金具 | バチカン | ペンダントを吊るす |
| 穴の空いた小さな板 | 板ダルマ(プレート) | 引き輪・カニカンの受け側 |
| 耳の穴に通すまっすぐな軸 | ポスト | ピアス |
| 耳の穴に通して曲線で掛ける針金 | フック | ピアス |
手元の部品と見比べるときは、次の順に確認すると迷いにくくなります。
- 輪の場合:円形なら丸カン、細長い楕円ならCカン、針金が二重に重なっていれば二重カン
- まっすぐな軸の場合:端が平らな頭ならTピン、端が輪なら9ピン
- 板の場合:穴の空いた小さな板なら板ダルマ(プレート)
呼び方は業者によって少し異なります。詳しくは各セクションで説明します。
つなぐパーツ:丸カン・Cカン・二重カン
パーツ同士を接続する小さな輪を「カン」と呼びます。地味な部品ですが、接続部は商品の中で最も力がかかる場所のひとつです。
| 名称 | 形と役割 |
|---|---|
| 丸カン | 切れ目のある円形の輪。接続の基本部品 |
| Cカン | 細長い楕円形の輪。向きで切れ目への力のかかり方が変わる |
| 二重カン | 針金を二重に巻いた輪。一重の輪より外れにくい構造 |
| デザインカン | ハート型など装飾を兼ねた輪 |
丸カンやCカンは、切れ目を左右に開くのではなく、前後にひねって開閉します。輪の形が崩れにくく、閉じたあとの隙間も小さくなります。
ただし、外れにくさは名前だけでは決まりません。同じ丸カンでも、次の条件で保持力は変わります。
- 線径(針金の太さ)
- 内径(輪の内側の寸法)
- 切れ目の位置と、引っ張られる向き
- つなぐ相手の部品が切れ目に当たるかどうか
切れ目をなくしたい場合は、ろう材を使って接合する「ろう付け」という方法もあります。使えるかどうかは、素材や部品の構造によって変わります。
チャームを下げる商品では、カンの向きひとつでモチーフの見え方が変わります。企画の詳細はオリジナルチャームの小ロット製作も参考にしてください。
下げ飾りを作るパーツ:Tピン・9ピン
ビーズや石を「揺れる飾り」にするときは、ピン類を使います。軸に素材を通し、反対側の端を輪に曲げて使う部品です。
- Tピン: 片端に平らな頭がある軸。ビーズを通したら反対側を輪に曲げ、下がり飾りの最下段にする
- 9ピン: 片端に輪がある軸。数字の9に似た形で、反対側も輪に曲げてパーツを縦に連結する
- デザインピン: 頭の部分に飾りが付いた軸。受け皿を兼ねるものもある
Tピンは「行き止まり」、9ピンは「中継地点」と覚えると役割を混同しません。
ピン類を選ぶときは、軸の太さと通す素材の穴径の関係も確認します。軸が細すぎると曲がりやすく、太すぎると穴に通りません。
揺れ方は連結の数だけで決まるわけではありません。軸の長さ、下げるパーツの重さ、接続部が動ける範囲によっても変わります。
動きを見せたい商品ほど、どこで連結するかを設計段階で決めておきます。
ネックレスまわりのパーツ:バチカン・アジャスター
ネックレスは、チェーン・留め具・トップの3要素を細かいパーツがつないでいます。名前を押さえると仕様書の指示が一気に具体的になる部分です。
| 名称 | 付く位置 | 役割 |
|---|---|---|
| バチカン | トップの上部 | トップをチェーンに通すための金具 |
| 引き輪・カニカン | チェーンの片端 | 開閉して留める金具(留め具) |
| 板ダルマ(プレート) | チェーンのもう片端 | 留め具を受ける側の板 |
| アジャスター | 留め具側のチェーン端 | 長さを調整する余りの鎖 |
| つぶし玉 | ワイヤーやコードの端 | 端を固定する玉 |
バチカンには、チェーンを通すだけの型と、開閉してトップを交換できる型があります。トップの付け替えを売りにするなら、この違いが仕様の分かれ目です。
留め具の選び方はネックレスの留め具(クラスプ)の種類と選び方で詳しく解説しています。トップの製作についてはネックレスの製作もご覧ください。
耳もの・その他の金具
ピアスやイヤリングにも、固有の名前を持つ金具があります。
- ポスト: 耳の穴に通す軸。「ポスト」と呼ぶだけで部位が正確に伝わる
- キャッチ: ポストを裏で固定する留め部品
- フック: ピアスホールに通し、曲線部分で耳に掛けて着ける金具。形は製品により異なる
- ネジバネ・クリップ: イヤリング用の挟む金具
- カン付きパーツ: あらかじめ接続用の輪が付いた金具の総称
「カン付き」かどうかは、飾りを下げられるかを決める重要な違いです。既製金具を選ぶ段階で確認しておくと、あとから接続方法に悩みません。
耳ものの企画はピアス・イヤリングの製作でも紹介しています。
OEMの指示でパーツ名を使うコツ
パーツ名は、工場との共通言語です。ただし、呼び方が業者や地域で少し違うことがあるため、名前だけに頼らない工夫も必要です。
- 「パーツ名+位置」で伝える(例: トップ上部の丸カンを二重カンへ変更)
- 自信がない名前は、写真に矢印を入れて示す
- 既製パーツを使うか、オリジナルで作るかを分けて伝える
- サイズは「線径」「内径」など、測る場所をそろえて書く
- 既製パーツは、品番・材質・表面処理・線径や内径・数量も書き添える
名前と画像をセットで渡し、既製パーツの特定情報を添えると、認識のずれを減らせます。呼び方が相手と一致しないときは、品番と写真で特定してください。
変更したい部品ごとに、次の項目を書き写して埋めると、そのまま送れます。分からない欄は「不明」で構いません。
- 部位:
- 名称または写真番号:
- 既製品の品番:
- 材質・表面処理:
- 線径・内径:
- 数量:
- 変更したい点:
たとえば「部位:トップ上部/名称:丸カン(写真1の矢印)/変更したい点:外れにくい二重カンにしたい」のように書きます。
これらの項目は発注仕様シートにまとめておくと抜けがありません。見積もり時に伝える項目の全体像は、見積もり依頼の準備チェックリストで整理しています。
よくある質問
パーツの名前が分からなくても相談できますか?
できます。変えたい部分に矢印を入れた写真があれば、名前が分からなくても部位は特定できます。
丸カンなどの寸法はどこを測りますか?
基本は次の2か所です。
- 線径:輪をつくる針金の太さ
- 内径:輪の内側の寸法
販売元によっては外径(輪の外側の寸法)で表記していることがあります。内径か外径かを書き添えると、取り違えを防げます。
丸カンを二重カンに交換できますか?
一般に交換できる場合が多いですが、条件によります。二重カンは丸カンのようにひねって開かず、重なった隙間に相手の部品を差し込んで回して通します。
そのため、相手の穴に入るか、厚みで動きが硬くならないかを確認します。線径・内径・相手部品・必要な可動範囲を確認して判断します。
まとめ
- パーツ同士をつなぐ輪は「カン」。丸カンは円形、Cカンは楕円形、二重カンは二重巻き
- 外れにくさは名前ではなく、線径・内径・切れ目の向きなどで確認する
- Tピンは片端に頭がある行き止まり、9ピンは片端に輪がある中継地点
- ネックレスはバチカン・留め具・板ダルマ・アジャスターの名前と付く位置を押さえる
- 指示は「パーツ名+位置+写真」に、既製パーツなら品番や材質も添える
パーツ名がうろ覚えでも、写真やラフがあれば仕様は詰められます。変えたい部位を写真で示して発注仕様シートにまとめ、無料相談から送ってください。